参考書は、大学受験において一番と言って良いほど重要なアイテムです。
受験生から絶対的な支持を集める教学社の赤本の他に、河合塾の黒本や駿台の青本というものが存在しているのをご存じでしょうか?
今回は黒本についてや、赤本や青本などの他の参考書との違いについても紹介して行きます。
参考書選びに迷っている受験生の方はぜひ参考にしてみて下さい。
各参考書の特徴は?
受験生の参考書として人気が高い赤本・黒本・青本にはそれぞれどのような特徴があるのでしょうか。
ここでは、それぞれの参考書の特徴をまとめて見ました。
赤本の特徴
赤本は教学社が出版しており、大学や大学の学部別の過去問などを揃えている一番メジャーな参考書となっています。
取り扱っている大学は378大学と日本全国のかなりの数の大学の過去問をそろえており、さらに大学の過去問の他にも英単語シリーズや英検なども取り扱っているのも特徴です。
また赤本の一冊の値段はそれほど高くなく、安価で手に入れることが出来るのも良いですね。
黒本の特徴
黒本は河合塾が出版している参考書でセンター試験または共通テストの対策本となっています。
通称「黒本」と呼ばれる参考書の正式名称は「大学入試センター試験過去問レビュー」で、主にセンター試験や共通テストの過去問が収録されているようです。
また、全国統一模擬試験(全統模試)や河合塾独自の「予想問題」も収録されているのも特徴と言えます。
青本の特徴
駿台文庫が出版している青本は、大学受験の参考書としては高い知名度を誇ります。
青本は東大・京大、早稲田慶應などの難関大学を専門とした過去問集となっているのが特徴なので、自分が行きたい大学の過去問が無い可能性も多々あります。
また青本の答えの解説は駿台で有名な講師が行っている事が多く、詳しい解説を聞くことが出来ます。
しかし値段が少し高めなので買う時は慎重に選ぶようにしましょう。
赤本と青本との違いは?
「赤本」と「黒本」そして「青本」の違いについて気になる方も多いのではないでしょうか?
それぞれの違いを項目別に見て行きます。
解説の量
この2つの参考書の違いとしてあげれるのが解説の充実度の違いです。
赤本の解説は問題と答えが中心となっており、詳しい解説などは載っていないことが多いです。
しかし、黒本は問題と答えの他に問題ごとに詳しい解説と間違いやすいポイントが収録されています。
また青本も駿台講師の解説があるので、詳しい解説を聞くことが出来るというのが大きな特徴です。
このように、それぞれの参考書で解説の量の違いがあるので自分がどの用途で使うのか適しているものを選択してみて下さい。
収録年数の多さ
解説の充実度に大きな違いがありましたが、過去問の参考書の中で重要視される収録年数にも違いがあるようです。
赤本は黒本に比べて収録年数が多くなっており、最大で25年分の過去問が収録されているものがあるほど、過去問の種類や数は充実しています。
黒本は赤本ほどではありませんが、ある程度の年数が収録されているのでバランスが良いですね。
一方で、青本は年度数が赤本と黒本に比べると極端に少なくなっているので、量を解きたい人には向いていないかも知れません。
対策できる範囲
この3つの参考書は対策出来るテストが違っています。
赤本と青本はセンター試験・大学共通テストと大学個別入試、いわゆる二次試験対策に分かれていますが、黒本はセンター試験・大学共通テスト対策に特化して作られています。
自分の志望校や入試形態に合わせて参考書を選ぶのが特徴です。
教学社赤本・河合塾黒本・駿台青本どれが良い?
いろんな参考書が存在して自分にどの参考書が合っているか迷ってしまいます。
ここでは、どういう学生や志望校の生徒が赤本・黒本・青本に向いているのかまとめてみました。
赤本が向いている学生
赤本の特徴は掲載されている過去問の数が多く、解説が少なくなっているのが特徴です。
その点から赤本が向いている学生は、ある程度基礎が固まって本番に向けて問題を沢山こなしたい人に向いているでしょう。
また赤本は取り扱っている書店が多く存在するので、簡単に手に入ります。
黒本が向いている学生
黒本の特徴としては、掲載問題年数がある程度充実して解説も詳しく載っているのが特徴です。
問題数も解説もどちらも充実させたい生徒にとって黒本が向いており、最適な参考書となっています。
また、解説も充実しているので早いタイミングで自分の力試しとして試すのも効果的ですね。
しかし知名度は赤本に比べると低くなっているため、手に入れるのが難しいかもしれません。
青本が向いている学生
青本の特徴としては有名な講師の解説が載っていますが、掲載されている過去問の量が少なく難関大学のみ扱っているのが特徴です。
目指している志望校のレベルが高い、かつ詳しい解説を必要とする生徒にとって青本は向いているでしょう。
自分の志望校のレベルによっては青本が存在しないことがあるので気を付ける必要があります。
青本は解説も詳しく問題の傾向を掴むためにも、早めに取組んでじっくり対策するのも良いでしょう。
また、青本は比較的入手難易度が高めとなっていますが、中古も多く出回っているようなので心配はありません。
参考書だけの勉強が不安な方は
これまで参考書について詳しく説明して来ましたが、「参考書だけでは不安…」という方も多いのではないでしょうか。
その解決方法として予備校に通ってプロの指導を受けることが最も良い手段と言えます。
予備校に通うことのメリット
予備校と言ってもイマイチピンと来ない方もいると思うので、予備校に通うことのメリットについてまとめて見ました。
●参考書は一人で勉強するが、予備校では聞ける人がいる。
●自分の志望校や進路を相談出来る。
●自習室があり集中した環境で問題を解くことが出来る。
参考書だけで勉強していると、他の受験生の情報や自分に一番合っている大学はどこなのか見失ってしまうことも考えられます。
しかし、予備校では他の受験生と切磋琢磨競いあったり、プロによる進路相談などが出来て効率よい勉強を行えることでしょう。
一人での参考書による勉強に限界を感じた方は予備校に通うという選択もあります。
下の記事では、「四大予備校」国内最大手の予備校がそれぞれ紹介されてあるので、是非参考にしてみて下さい。
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まとめ|河合塾の黒本やその他の参考書
今回は黒本についてや赤本や青本などの他の参考書との違いについてご説明しました。
「赤本」「黒本」「青本」のそれぞれに良い面と悪い面が存在するので、自分の得意教科は解説が少ない参考書を選んだり、苦手な教科は解説がしっかりしているものを選ぶなど、自分に適したものを使うと良いですね。
自分にぴったりな参考書を選んで、効率の良い受験期を送りましょう。
また、参考書だけの学習が不安という方はぜひ予備校のご利用もご検討ください!