東進と河合塾は言わずとしれた大学受験予備校の大手です。
どちらもビッグネームで「どちらの予備校に通おうか、」と悩んでいる受験生も多いことと思います。
今回は、東進と河合塾の指導方法の違いや料金、進学実績について両者を比較していきたいと思います。
東進と河合塾の指導方法の比較
東進 | 河合塾 | |
---|---|---|
講師 | プロ講師 | プロ講師 |
テキスト | 授業を行う講師が作成 | 教材作成チームが作成 |
授業形態 | 映像授業 | ライブ授業 |
生徒サポートシステム | 担任助手 | チューター |
グループミーティング | 有り | なし |
公式HP | 東進公式HP[PR] | 河合塾公式HP |
ここでは、東進と河合塾の指導方法の違いについて上の表を参考に比較していきます。
武田塾と河合塾の講師の違い
東進と河合塾にはどちらにも著名な講師が多くおり、おもしろくて分かりやすい授業を展開しています。
例えば、東進には「今でしょ!」でおなじみの林修先生や英語の安河内哲也先生、数学の志田晶先生などの著名な講師が多く揃っています。
一方で、河合塾にも現代文の菊川智子先生や英語の成川博康先生、数学の森本啓夫などの優秀な講師が揃っています。
武田塾と河合塾のテキストの違い
東進と河合塾では、テキストに違いがあります。
具体的には、授業をする講師とテキストを作成する講師が一致しているかどうかということです。
東進では、授業を実際に行う講師が担当する講座のテキストを作成します。そのため、講座によっては復習が予習・復習が必要なかったり、テキストの分量が非常に多かったりするということがあります。
一方で、河合塾では教材作成を専門にする講師のチームがテキストを作ります。そのため、テキストには一貫性があり、授業の予習・復習は必須となっています。
武田塾と河合塾の授業形式の違い
授業形式はご存知の方も多いかもしれませんが、東進が映像授業で河合塾がライブの集団授業です。
東進の映像授業は、ネット環境があれば見られることから、校舎に行けなくとも家の中や電車の中で授業を視聴することができます。
ちなみに、筆者の東進で勉強していた友人の1人は、ほとんど校舎に行くことなく自宅で勉強をしていました。
また、東進では授業後に必ず「確認テスト」を受けなければいけません。この確認テストで80%以上の点数が取れなかった場合は次の授業に進むことができないようになっています。
一方で河合塾は、集団授業なので指定された時刻に教室にいなければなりません。
授業は、現役生が通う「グリーンコース」では17時頃から22時頃の間に行われますので、部活生にとっては少し厳しいところがあるかもしれません。
武田塾と河合塾の生徒をサポートシステムの違い
生徒をサポートするシステムとして、東進には「担任助手」、河合塾には「チューター」がそれぞれ就きます。
担任助手もチューターも主な役割は、学習面・精神面・生活面から生徒をサポートすることです。
具体的には、生徒の学習計画を作成したり、生徒と面談をしたり、生徒の質問や悩み相談を受けたりとその役割は多岐に渡ります。
担任助手やチューターは多くの校舎では大学生のアルバイトが勤めています。また、担任助手やチューターとして働く大学生は元々東進や河合塾に通っていた経験があり、その予備校のシステムがどんなものかよく理解している人が多いようです。
担任助手とチューターの2つの制度については、大きな違いはありません。強いて言うならば、東進には後でご紹介する「グループミーティング」で指導を行うのが担任助手だということくらいです。
グループミーティングとは?(東進のみ)
東進には「グループミーティング」という制度があります。
グループミーティングでは、週に1回決められたメンバーで集まり、学習進捗の確認や翌週の勉強計画の作成、模試の目標点の宣言、連絡事項の共有などが行われます。
メリットは、毎週校舎内のライバルや友人と顔を合わせることで受験勉強のモチベーションを保てることです。
「ライバルを目の前にしてやる気に火が付いた」
「励まし合って受験を乗り切れた」
と話す卒業生もいるようです。
河合塾には、基本的に他の塾生と情報共有をする機会はないので、その点グループミーティングは東進の強みの1つかもしれません。
東進と河合塾の料金の比較
東進 | 河合塾(グリーンコース) | |
---|---|---|
入塾料金 | 33,000円 | 33,000円 |
授業料(1講座あたり)※ | 77,000円~ | 高3生:121,200円 高1・2生:146,450円 |
模試費用(年間) | 高3生:29,700円 高2生:14,850円 高1生:12,650円 |
高3生:72,600円 高1・2生:39,600円 |
担任指導費 | 高3生:44,000円 高1・2生:33,000円 |
– |
※1講座の定義は、東進では「90分授業20回」、河合塾の高3生では「90分授業24回」、高1・2生では「90分授業29回」としています。
東進と河合塾では、入塾金は全く同じ金額です。
模試費用については河合塾が大幅に上回るように見えますが、担任指導費を合わせて考えれば、東進の高3生が73,700円、高2生が47,850円、高1生が45,650円となり、河合塾でかかる費用が下回ることが分かります。
1講座あたりの授業料は、表にある通り東進の方が安くなっています。また、1授業あたりの料金を調べてみても、東進が3,850円、河合塾が高1、高2生ともに5,050円となっており、東進の方が安くなることが分かります。
これは単純に、東進が映像授業なので講師の人件費がかからないからであると考えられます。
東進と河合塾の進学実績の比較
以下の表は、2020年度の東進と河合塾の進学実績になります。
東進 | 河合塾 | |
---|---|---|
東京大学 | 802 | 1,313 |
京都大学 | 451 | 1,329 |
早稲田大学 | 2,881 | 5,919 |
慶應大学 | 1,775 | 3,235 |
上智大学 | 478 | 2,207 |
東京理科大学 | 923 | 4,569 |
国公立医学部医学科 | 777 | 1,493 |
私立医学部医学科 | 598 | 2,155 |
一見すると、どの大学においても河合塾の方が多く合格者を出しているので、河合塾の方が進学実績はいいのではないか?と思うかもしれませが、実際はそうとも言い切れません。
なぜなら、東進と河合塾は同じ基準で合格者数を発表していないからです。
東進では現役生の合格のみを実績として発表しており、浪人生を含んだ合格者数を発表しておりません。
一方で河合塾は、河合塾のみの合格者数を発表しておらず、河合塾マナビスなど含めた河合塾グループ関連法人の生徒の合格者数を出しています。
そのため、単純な比較はできませんが、東進と河合塾の比を考えると、東京大学や慶応大学、国公立医学部では東進が、上智大学や東京理科大学、私立大学医学部では河合塾が強いように思われます。
とはいえ、どちらの予備校も高い実績があることは確かですので、進学実績がネックになることはないでしょう。
東進と河合塾、結局どっちがおすすめ?
ここまで、東進と河合塾の指導方法や料金、進学実績について比較をしてきました、結局は自分に合った方に入会するのがいいです。
ここでは、東進が合う人、河合塾が合う人それぞれの特徴をご紹介します。
東進が合う人
東進は、部活生や受験まで時間がないという人におすすめです。
なぜなら、東進の映像授業はネット環境さえあれば視聴できるので、時刻や場所に縛られずに学習を進めることができます。
また、集団授業は決められたカリキュラム上を一定のスピードで進むので、入塾する以前に授業が行われた範囲は独学になってしまう場合があります。また、同じクラスにいる生徒より抜きん出て成績を伸ばすことも難しくなります。
しかし、映像授業ではどのタイミングで入会しても最初から、自分のスピードで学習を進めることができるので、ライバルよりも早く成績を上げることができます。
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河合塾が合う人
河合塾は、河合塾が作成したテキストに魅力を感じるという人や、しっかりと授業を受けることができる人におすすめです。
河合塾のテキストは、先程申しましたように、専門の作成チームが手掛けており、非常に質が高いものになっています。毎年、テキストに含まれる問題と同様の内容の問題が難関大学の入試で出題されることも多くなっており、評判が良いです。
また、ライブ授業なので1度でも内容を聞き逃すことはできません。そのため、緊張感を持って授業に臨めるという高いモチベーションを持った生徒にも河合塾はおすすめです。
東進と河合塾の比較|まとめ
今回は東進と河合塾の指導方法や料金、進学実績についてご紹介ました。
まとめると東進と河合塾には以下のようなものがありました。
・映像授業かライブ授業か
・授業料は東進の方が安い
・講座を担当する講師とテキストを作成する講師が一致しているかどうか
予備校を選ぶ際に大事なのはどちらが自分に合っているかということです。自分に合った予備校を選ぶためには、体験授業や季節講習に行ってみるのがおすすめです。