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武田塾の自習室
四大予備校が一角にして、どの予備校と比べても特に異彩な武田塾。その指導方針は「授業をせず生徒の自学自習で合格する」であるため、東進以上に自習室と通常教室との区別はされていません。
しかし区別されていないからといって、自習室として機能していないというわけではなく、むしろその逆で他の予備校の自習室と比べてもかなり先進的な力の入れ具合のように思われます。
自習室タイプと快適さ
武田塾の授業をしないという特性上、自習室の環境づくりには特に力を入れています。力を入れているからこそ校舎によって違った個性的な自習室が展開されていますし、徐々に進化していきます。
他の予備校はあくまでも自習室はオプションのような扱いになっていますが、武田塾の場合だとむしろその逆で、自学自習を主とするため自習室の積極的な利用が推奨されています。
自習室利用のために塾に通うことの罪悪感や、しつこい講座受講の勧誘などが嫌だと思う人にはこれ以上ないほどに快適に自習室が利用できるかと思います。
防犯・安全の備え
立地の問題などから夜遅くまでの自習室の利用が行えない予備校は多々ありますが、武田塾は校舎が基本的に交通の便が良い場所や人通りの多い道路に面しているので、予備校の自習室にしては開放時間が長く取られています。
不正利用者に対する対策としては、自習室を利用するために受付で票の記入をする必要がありますが、これだけでは甘いように思われます。しかし、生徒と講師間の距離が近く一人一人の名前を覚えてしまうほどの武田塾ではそもそも受付を突破すること自体が難しいです。
そのため、外部から知らない人が入ってくるなどはほぼ無いに等しいかと思います。
自習にこだわっているからこそ、最高の自習環境を塾生に提供したいんだ!
東進の自習室
四大予備校の一角において、映像授業オンリーという異彩を放つ東進ハイスクール。
個人で授業の映像を視聴するという授業方式故に、自習室は駿台予備校や河合塾のようにはっきりと通常講義用の教室との区別がされているわけではないようです。
勿論自習室として利用されることを目的とする教室が無いわけではなく、東進に通う生徒としてもぽやっと使い分けているといった印象です。
そのため開放時間も映像講義の時間と同じ時間に開放し、夜は決まった時間に開放を終了するといった様子で、四大予備校の中でも特に「はっきりとしない」自習室のように思われます。
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自習室タイプと快適さ
東進は映像授業を行うため、教室はすべて自習室としての性質を持っています。
勿論個別ブースタイプの受講室とは別にパーテーションで仕切りのされた空間のない自習室もありますが、基本的に受講してからそのままの流れで自習に移る、という人が多いようです。
時期によって東進生以外にも自習室を開放している校舎もあり、開放時間も校舎ごとに異なります。これはフランチャイズ契約している塾の運営によるので何とも言い難いです。
東進の授業を1講座だけ受講して、後は自習室として利用するという生徒も少なくはないので、それだけ東進の自習室は快適に利用できるという事の裏付けになるのではないでしょうか。
防犯・安全の備え
東進の自習室では、定期的にチューターが巡回しています。
チューターはあくまで学生のアルバイトですので、仲良くしている生徒がいるとどうしても会話に花を咲かせてしまうことがあるようです。
また、個別ブースは無法地帯めいたところもあるようで、隣のブースの人や正面のブースの人に不快な思いを抱くようなことも少なくないのだとか。
チューターや生徒の質、自習室の運営状況などの快適さは校舎によって大きな差があると言えます。
東進ハイスクールでは映像授業を快適に行えるように自習環境の整備に努めていますわ。
ただ…やはり教室によって差がある、というのが強いようですわね。
駿台予備校の自習室
四大予備校が一角、最古参の予備校である駿台予備校には駿台生のみが自習室として利用できる教室が3種類あります。
開放時間は大抵の校舎において朝8時10分ごろから夜21時までとなっていて、自習室の展開や開放時間の両面においてベーシックな「予備校の自習室」と言ったところでしょうか。
駿台予備校の自習室は、四大予備校の持つ自習室の中でも特に重要度としての位置づけが低いように思われます。
メインを授業としている予備校ですので仕方ないかと思いますが、需要の高さに対する供給が追いついていないため駿台生の中でも評価が割れているように感じられます。
自習室タイプと快適さ
駿台予備校が提供している自習室には、パーテーションで仕切られたタイプ、教室開放タイプ、多目的タイプがあります。
それぞれの自習室のタイプは、「目の前の教材に没頭し勉強したい」「自習室を利用したいけれど仕切られた空間が苦手」「友人と教えあいながら勉強したい」というように需要に合わせて提供しています。
それぞれのタイプには、それぞれの強みがあると同時にどうしても弱点があります。
例えば個別ブース型なら、集中して勉強する空間ではあるけれど、どうしても閉塞感がありわずかな物音が気になってしまうこと。
開放教室型なら、閉塞感なく周りの雰囲気を知ることができますが、友人同士で利用する人の話し声が聞こえるだとか、日によって開放される教室が違うということがあります。
校舎単位で自習室の当たりはずれがありますし、どうしても母数となる駿台の生徒数が多いので「自習室難民」と呼ばれる生徒が多発してしまう事から、はっきりと言ってしまえば駿台予備校の自習室は快適とは言い難いのかもしれません。
防犯・安全の備え
日に多くの生徒が利用する駿台予備校の自習室は、もぐりと呼ばれる不正利用者を防ぐための座席割り振りのシステムがありますし、定期的な警備員と教務員の巡回のような万全の防犯対策や安全対策が行われています。
警備員と教務員によって行われる巡回は、防犯や安全対策としてだけではなく自習室の回転率を上げるためにも行われています。
それには「自習室難民」が多発する駿台自習室で、荷物だけおいて席を確保する不適切な利用者が横行しているため席確保の目的で置かれた荷物を取り除き、今自習室を利用したい生徒に座席が当たるように、という意図があります。
しかしそのような対策を講じても、利用者一人当たりの利用時間が長いため座席数の問題は解決とは言い難いのが現状です。
自習室よりも、生徒一人ひとりがわかりやすいと感じるような、そんな質の高い授業を提供することに特に力を入れているのだよ。
河合塾の自習室
四大予備校が一角であり、そして実力から駿台予備校とともに老舗2大と呼ばれる河合塾の自習室には河合塾の塾生のみが利用することのできる教室が4種類あります。
自習室の開放時間は平日と土曜日は9時から21時、日曜日は9時から17時となっていて、若干開放時間は短いように感じられます。
河合塾の場合だと、授業をメインにしつつも自習室にもある程度は力を入れているようで、多くの予備校が自習室を展開している中でも「(自習室の)机は河合」と言われるほど、河合塾の机は好評です。
自習室タイプと快適さ
河合塾の提供する自習室には4つのタイプがあり、それぞれ塾生であれば自由に利用することができます。
静かな環境で集中したいなら個別ブース型、ライバルの刺激が欲しいならオープン型、入試の雰囲気で自習するなら開放教室、友人同士でゆるゆると勉強するならラウンジ型という風に使い分けることができます。
しかし駿台予備校の自習室同様にそれぞれのタイプには、それぞれの強みがあると同時にどうしても弱点があります。
例えば個別ブース型なら、集中して勉強する空間ではあるけれど、どうしても閉塞感がありわずかな物音が気になってしまうこと。
オープン型なら、閉塞感なく周りの雰囲気を知ることができますが、友人同士で利用する人の話し声が聞こえるなどがあります。
防犯・安全の備え
多くの生徒が利用する河合塾の自習室は常駐の監督役がいるため、監視の目が行き届きやすくなっています。
自習室を離れる場合はどこにいるのか、大体どれくらい席を離れるのかといった報告義務があるため、席の取り置きといった不適切な利用や急な体調不良などに対応することができます。
やはり自習室の人気が高く、かつ塾生の人数が多いために「自習室難民」が発生してしまうのは大手予備校に共通する悩みと言えるでしょう。
河合塾は授業だけではなくてな、自習室も使い勝手が良いのじゃ!
無論それだけではないぞ!なんと場合によっては他の校舎の自習室も利用可能なんじゃ!
まとめ
四大予備校のそれぞれが持つ自習室について比較しました。
各予備校にはそれぞれ特徴ある自習室をもっていますが、自習室の質は予備校のスタンスに密接しています。授業を受講することを重視する予備校であれば、授業の質が高い分自習室の環境づくりはおざなりだったりします。
自習の環境が合格を決めるような大学入試の対策をするためには自習室の環境はどうしても外すことのできない重要なファクターです。
四大予備校を自習室という面で比較すると、武田塾に圧倒的に軍配が挙がります。
次点で東進ですが、この両校はどちらも授業よりも自習する事に重きを置くため自習室の環境が整っているのも当然のように感じます。
一方で駿台予備校や河合塾はあくまで授業に対して重きが置かれています。
ただ、どの予備校も自習室として利用する上ではかなり設備が整っているので、自分が授業重視なのか、そうでないのかで評価はおおきく変わります。
授業を受けるついでに自習室を利用したい、程度であれば駿台予備校でも河合塾でも十分すぎるくらい快適な自習室であると言えます。