【GMARCH】とは
学習院大学・明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学の総称で、これらの大学には毎年非常に多くの受験生が受験します。
難易度は早慶上理と日東駒専の間にあり、どの大学も難関大学とされています。
この記事では前半でそれぞれの大学の特徴と入試についての情報、後半でGMARCHに合格するのにおすすめの予備校をご紹介します。
また、今回の記事では「○○大学の入試について」のところでは、大学や大学指定の会場で行われる筆記試験によって合否を決める一般入試についてのみご紹介します。
明治大学の特徴と入試について
明治大学は1920年に設置された私立の総合大学で、GMARCHの中では最も難易度が高く、受験生からの人気が非常に高いです。明大(めいだい)という略称で呼ばれることもあります。
駿河台キャンパスでは法学部・商学部・政治経済学部・文学部・経営学部・情報コミュニケーション学部の3・4年生、和泉キャンパスでは1・2年生、生田キャンパスでは理工学部・農学部の合計32,810名が学んでいます。
明治大学の入試について
明治大学の一般入試には、「学部別入試」と「全学部統一入試」があります。
学部別入試については農学部と理工学部を除く全ての学部で英語の配点が高くなっていますので、受験生は英語対策を入念に行いましょう。
英語の問題では長文読解が多く出題されますが、その割には試験時間が短いため、文章を速く読解する能力が求められます。
また、文学部を除く学部では漢文が出題されません。逆に言えば、文学部は漢文を苦手とする受験生からは敬遠されますので、狙い目の学部であると言えます。
全体的にレベルが高いですが、中でも経営学部の「全学部3科目」入試は最も偏差値が高くなっています。
青山大学の特徴と入試について
青山学院大学は1949年に設置されたキリスト教系の私立大学で、「青学(あおがく)」や「青学大(あおがくだい)」という略称で呼ばれます。
青山キャンパスでは文学部・教育人間科学部・経済学部・法学部・経営学部・国際政治経済学部・総合文化政策学部の、相模原キャンパスでは理工学部・社会情報学部・地球社会共生学部・コミュニティ人間科学部の合計18,462名の学生が学んでいます。
大学の難易度の高さや渋谷に立地しているということから、受験生の人気は非常に高く、毎年入試は高倍率になります。
青山学院大学の入試について
青山学院大学の一般選抜には「全学部日程」と「個別学部日程」があります。
全学部日程では、理工学部と社会情報学部B方式を除いて英語の配点が高くなっているので、英語対策は必須です。
また、青山学院大学では相模原キャンパスにあるコミュニティ人間科学部が入りやすくなっています。
しかし、「せっかく青学に行くんだから絶対に渋谷に通いたい!」という方には文学部フランス文学科がおすすめです。文学部は青山学院大学の中でも倍率が低いですが、中でもフランス文学科は倍率が低い傾向にあります。
一方で難関学部には、国際政治学部や経営学部が挙げられます。この2つの学部は毎年偏差値・倍率ともに高いので、青学に滑り込みたいという方にはおすすめしません。
立教大学の特徴と入試について
立教大学は1922年に設置されたキリスト教系の私立大学です。しばしば「立大(りつだい)」と呼ばれることもあります。
学生数20,000人で、キャンパスは新座と池袋にあり、新座では観光学部・コミュニティ福祉学部・現代心理学部の学生が、池袋では文学部・異文化コミュニケーション学部・経済学部・経営学部・理学部・社会学部・法学部の学生が学んでいます。
池袋キャンパスのツタが絡まった赤いレンガ作りの建物「モリス館」は非常に象徴的で、この建物に憧れを持ち立教大学に進学を決めたという学生は多いです。
立教大学の入試について
上でご紹介した大学では英語の配点が高い傾向にありましたが、立教大学では文学部史学科、経営学部国際経営学科、理学部を除いた学部で英語と国語の配点が同じになっています。
つまり、立教大学に入学するためには受験生は英語だけでなく国語でも高い得点力を身につける必要があるということです。
史学科では配点の割合が全て同じで、国際経営学科では英語の配点が最も高くなっており、理学部では専攻する学科の科目の配点が最も高くなっています。
また、立教大学の狙い目の学部は観光学部交流文化学科です。なぜなら、新座キャンパスという池袋と比べると多少悪い立地にあり、かつコミュニティ福祉学部と現代心理学部に比べ倍率が低くなる傾向にあるからです。
ちなみに、立教大学では統一入試は行っていないので、必ず学部毎に対策をする必要があります。
中央大学の特徴と入試について
中央大学は1920年に設置された私立大学です。そのまま「中央(ちゅうおう)」や「中大(ちゅうだい)」と呼ばれることがあります。
多摩キャンパスでは法学部・経済学部・商学部・文学部・総合政策学部・国際経営学部、後楽園キャンパスでは理工学部の合計24,957名の学生が学んでいます。
卒業生には日本最大級の匿名掲示板「2ちゃんねる」を解説した西村 博之さんや俳優の阿部寛さんがいます。
中央大学の入試について
中央大学にも1度に複数の学部を受験できる「統一入試」と学部ごとに行われる「一般入試」があります。
入試の配点の傾向としては基本的には英語の配点が高く、他の科目に比べて配点の比率が1.5倍から2.0倍となっています。
しかし、理工学部の個別試験と文学部人文社会学科国文学専攻の統一入試・個別試験は例外で、理工学部では全科目の配点が同じ、国文学専攻では国語と英語が社会・数学に比べて1.5倍の配点比率になっています。
また、中央大学では文学部が狙いやすい学部と言えそうです。なぜなら、都心からは離れた八王子キャンパスにあるということや、偏差値が57.5~60とGMARCHの中では低めになっているということが挙げられます。
法政大学の特徴と入試について
法政大学は1920年に設置された私立大学です。「法大(ほうだい)」という略称で呼ばれることもあります。
多摩では経済学部・社会学部・現代福祉学部、市ヶ谷では法学部・文学部・経営学部・国際文化学部・人間環境学部・キャリアデザイン学部・デザイン工学部・グローバル教養学部、小金井では情報科学部・理工学部・生命科学部の合計27,605名の学生が学んでいます。
GMARCHの中では難易度は高くない方とされていますが、都市圏の私立大学の定員減少を受けて入試倍率は年々増加しています。
法政大学の入試について
法政大学でも、1度で複数学部受験できる「統一入試」と1度の入試で1学部受験の「個別日程」があります。
試験の配点はやはり英語が高くなっており、ほとんどの学部で英語の配点比率が1.5倍から2.0倍となっています。
例外は、文学部哲学科・日本文学科・史学科の個別日程と理系学部です。
哲学科・日本文学科・史学科の個別日程では配点が全科目同じになります。ですので、英語が苦手だという方にはおすすめです。
また、情報科学部A方式を除く理系学部でも配点が全科目同じになります。情報科学部A方式では理科の配点が100点に対して数学と英語の配点が150点ずつになります。
学習院大学の特徴と入試について
学習院大学は1949年に設置された大学で、皇族が進学する大学として知られています。
学生数は8,998名とGMARCHの中では最も少人数の大学です。
目白のキャンパスで法学部・経済学部・文学部・理学部・国際社会科学部全ての学生が学びます。
「成成明学」の大学群として括られることもあり、難易度で言えばGMARCHの中では最も易しいと言えるでしょう。しかし、法政大学と同様年々倍率は増加傾向にあります。
学習院大学の入試について
学習院大学では、1度の試験で1学部受験の「コア試験」と他学部のコア試験日にそのコア試験を利用して他学部の受験ができる「プラス試験」があります。
プラス試験で受験する際にどの学部の試験を利用することができるのかの対応表を以下にまとめておきましたのでぜひご利用ください。
受験学部 | プラス試験で利用する学部 |
---|---|
法学部 | プラス試験なし |
経済学部経済・経営学科 | 国際社会学部 |
文学部心理・教育学科 | 理学部 |
理学部物理・数学・生命科学科 | 文学部 |
国際社会科学部国際社会学科 | 法学部 |
プラス試験で特徴的なことは2点あります。1つ目は法学部にプラス試験で受験することができないということです。理由はわかりませんが、予想では法学部は看板学部なので学生のレベルを落としたくないからといったところでしょうか。
2つ目は、文学部に理学部の試験、つまり数学・英語・理科の3教科で入ることができるということです。「国語や社会はあんまり得意じゃないけど、心理学に興味がある!」という方には非常におすすめです。
武田塾のGMARCH対策
武田塾では授業を行っていませんので、GMARCH対策のための講座はありません。
ですが、武田塾の勉強方法は他の予備校とは大きく異なり、学力が高くない状態からGMARCHに合格したいという方にはピッタリです。
具体的には、武田塾では毎日やることを明確に提示されますので、生徒がいちいちどんな勉強をすればいいのか悩んだり、自分の勉強方法が正しいのだろうかと不安になったりすることがなくなります。
また、週末にはその週に学習した範囲からランダムに問題を解くテストが必ず実施されるので、生徒は常にテスト1週間前の緊張感を持ちながら勉強することが出来ます。
さらに、テストで不合格の場合には次の週も同じ範囲をやり直さなければいけないシステムとなっているので、1歩1歩確実に知識を身に着けながら進むことができます。
こうしたやり方で、武田塾からは毎年低い偏差値からスタートした受験生がGMARCHやそれ以上のレベルの大学の合格を果たしています。
東進のGMARCH対策
東進でもGMARCHのための対策講座はないようです。
しかし、東進の1万以上の講座から学力や受験校に合わせて自由に選択できるというのは大きな魅力です。とは言え、1万以上の講座の中から生徒が講座を選ぶのは大変なので、基本的には校舎にいるスタッフが生徒に合わせて講座を選んでくれます。
映像授業は、集団授業とは異なり時間に縛られず受講することができますので、人に構わずどんどん勉強を進めることが出来ます。
しかし、映像授業ですとライブ授業のように先生が寝ている生徒を起こすというようなことはありません。また、授業を受けているだけだと宝の持ち腐れになってしまいますので、自分でしっかりと復習しなければなりません。そのため、映像授業はそれなりに自律した生徒でなければ適さないでしょう。
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河合塾のGMARCH対策
河合塾では、レベル別講座の1つとして「GMARCH英語」という講座が開講されています。
東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城の合計21校で設置されています。90分の授業が週1回全24回行われます。
内容は、GMARCHの各大学の頻出の長文読解問題や英作文問題・文法問題などを学習の素材に英語の学習を行うというもので、答案作成練習も含まれます。
また、この講座は対面授業だけでなく映像授業でも受講が可能なようなので、校舎に通うことができないという方でも利用しやすいかと思います。
「長文読解から熟語、英作文まで対応しており、多くの知識を得ることが出来ました」とい評価する声もあり、受講生からの評価は上々のようです。
駿台のGMARCH対策
駿台ではGMARCH対策として講座を設けてはいないようですが、GMARCHを狙う学生は「スタンダードレベル」の講座を受講するようです。
スタンダードレベルでは、基本的な内容や受験で重要視される内容を主に扱いながらも、応用問題や実践問題に対応できる学力を養成します。
GMARCHだけでなく国立大学では筑波大や千葉大、横浜国立大学などの大学を狙う生徒も受講するようなので、授業のレベルは高いのではないかと思われます。
しかし、駿台は授業のレベルが高いがゆえに、「しっかり復習しないと置いていかれる」といった口コミが見られましたので、ある程度勉強習慣が確立している方にでないとしんどいかもしれません。
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GMARCHを目指すのにおすすめの予備校は?
「結局GMARCHを目指すのにおすすめの予備校はどこなの?」
と思っている方も多いと思います。
その答えは、校舎の雰囲気やシステムが自分に合っている予備校がその人にとってのおすすめの予備校です。
つまり、人によっておすすめの予備校は異なるので、一概にこの予備校がいいと言うことが出来ませんということです。
しかし、これだけでは少し味気ないので4大予備校の中から筆者が、GMARCHを目指す人におすすめする予備校を2つ示します。
武田塾
1つ目は武田塾です。
武田塾を選ぶメリットは、圧倒的に効率的だということです。授業そのものがないので、週に1回行われる授業に合わせて勉強をする必要がありません。
また、参考書を利用して勉強を進めるので、授業時間中にノートを写すという無駄な時間がなくなり、圧倒的なスピードでインプットを終わらせ、大学受験で重要な過去問演習に時間を使うことが出来ます。
東進
2つ目は東進です。
東進では授業を行うのでノートを写す時間は生じますが、映像授業なので自分の裁量で授業を受講することができ、集団授業のようにみんなと足並みを揃えて勉強しなければいけないということはありません。
また、講師の質が非常に高くおもしろい授業をしてくれるので、楽しみながら勉強することができると思います。
GMARCH狙いにおすすめの予備校|まとめ
今回はGMARCHの各大学の特徴や入試について、さらにGMARCHを狙うのにおすすめの予備校についてご紹介しました。
GMARCHはどの大学でも難易度が非常に高いですが、自分に合った予備校を選んでしっかりと勉強すれば結果は自ずとついてきます。
また、予備校を選ぶ際には必ず体験授業や受験相談などを活用して、塾に行ってみるようにしましょう。そうすることで、塾の雰囲気を掴むことができます。