【SMART】(スマート)
上智大学(Sophia university)・明治大学・青山学院大学・立教大学・東京理科大学という5つの私立大学の総称です。
「早慶上理」の中では偏差値が低い傾向にある上智大学、東京理科大学と「GMARCH」の中では偏差値が高い傾向にある明治大学、青山学院大学、立教大学を合わせてたもので、難易度はこの2つの大学群の中間に位置しています。
ですので、第一志望としてだけでなく上位国公立大学や早慶の滑り止めとして受験する方も多くいます。
この記事では、SMARTの各大学の特徴と入試情報、SMART狙いにおすすめの予備校をご紹介します。
上智大学の特徴と入試情報
上智大学は1928年に設置されたミッションスクールで、「上智(じょうち)」や「ソフィア」などと呼ばれる場合が多いです。
偏差値は55~67.5とSMARTの中では最も高い値になっています。
四谷、目白、石神井、秦野、大阪にキャンパスがありますが、学部学生(神学部・文学部・総合人間科学部・法学部・経済学部・外国語学部・総合グローバル学部・国際教養学部・理工学部)は全て四谷キャンパスで学んでいます。
学生数は2020年度の時点で12,255人となっています。
上智大学は国際色豊かな大学としてよく知られています。
2018年には2,700人以上の外国人留学生を受け入れ、逆に900人以上の学生を海外留学に派遣しています。また、72カ国349校の大学と留学協定を締結しているので、学生は様々な国々に留学することができます。
さらに、私立大学では最も偏差値の高い外国語学部があるので、国際色豊かな環境で外国語を学びたいという熱意ある学生に人気の大学となっています。
上智大学の入試情報
上智大学の入試は大きく分けて「一般選抜」、「特別入学試験」、「English-taught programs」があります。
一般選抜はさらに「TEAP利用型」、「学部学科試験・共通テスト併用型」、「共通テスト利用型」に分けられます。
特別入学試験は、「推薦入学試験(指定校・公募)」、「帰国生入学試験」、「カトリック高等学校特別入学試験」、「国際バカロレア入学試験(1期・2期)」、「外国人入学試験」、「神学部推薦入学試験」、「社会人入学試験」、「編入学試験」に分けられます。
English-taught programsは「国際教養学部入学試験」、「理工学部英語コース」、「Sophia Program for Sustainable Futures」に分けられます。
特徴的なのは、一般選抜のTEAP利用型入試でしょうか。この入試方式では、英語の試験の点数ではなく、「TEAP」や「TEAP CBT」という外部試験のスコアを英語の点数として提出することができます。
TEAPやTEAP CBTの難易度は英検準2級から準1級程度と高めですが、複数回受験することができますので、当日の試験一発勝負では不安だという方や英語に自信がないという方はぜひ利用してください。
明治大学の特徴と入試情報
明治大学は1920年に設置された総合大学で、「明大(めいだい)」と呼ばれることが多いです。
偏差値は57.5~62.5です。
駿河台と和泉、生田、中野にキャンパスを持ちます。駿河台キャンパスでは法学部・商学部・政治経済学部・文学部・経営学部・情報コミュニケーション学部の3・4年生、和泉では上記の学部の1・2年生、生田では理工学部と農学部の学生が学んでいます。
学生数は30,462人と、SMARTの中では最も多くなっています。
明治大学は早慶に並んで受験生に人気の高い大学として知られており、2020年度については10万人以上の受験生が明治大学を受験しました。
また、海外留学にも力を入れています。例えば、国際日本学部ではアメリカのディズニーワールドでインターンシップを行うことができるプログラムがあります。アメリカで生活することで語学力を高めながら、ディズニーワールドを楽しむことができる魅力的なプログラムです。
明治大学の入試情報
明治大学の入試は「一般選抜」と「総合型選抜」、「その他の入試」に分けられます。
一般選抜はさらに「学部別入学試験」と「全学部統一入学試験」、「大学入学共通テスト利用入学試験」に分けられます。
総合型選抜は、「公募制特別入学試験(商学部のみ)」「グローバル型特別入学試験(政治経済学部のみ)」「自己推薦特別入学試験(文学部・農学部・国際日本学部・総合数理学部のみ)」「地域農業振興特別入学試験(農学部のみ)」「アドミッションズ・オフィス(AO)入学試験(理工学部)」「スポーツ特別入学試験」に分けられます。
その他の入試については高校生や浪人生は利用できないものなので、紹介を省きます。
青山学院大学の特徴と入試情報
青山学院大学は1949年に設置されたミッションスクールです。「青学(あおがく)」という略称で呼ばれることが多いです。
偏差値は、55~65.0となっています。
青山と相模原にキャンパスがあり、青山では文学部・教育人間科学部・経済学部・法学部・経営学部・国際政治経済学部・文化政策学部、相模原では理工学部・社会情報学部・地球社会共生学部の合計18,462人の学生が学んでいます。
青山学院大学は「おしゃれな大学」というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。表参道にキャンパスがあり、毎年行われるミスコンはテレビやネット記事でも取り沙汰されます。
また、英語に力を入れている大学としても知られています。帰国子女や留学生が多く在籍し、文学部英米文学科は私大でトップクラスの英語学科です。
ですので、おしゃれな大学生活を謳歌したいという方や英語を究めたいという方には青山学院大学はおすすめです。
青山学院大学の入試情報
青山学院大学の入試は「一般選抜(個別・全学部)」と「大学入学共通テスト利用」、「学校推薦型」、「総合型」、「その他の選抜」に分けられます。
学校推薦型についてはさらに、「指定校推薦」、「提携校推薦」、「加盟高等学校推薦」、「キリスト教学校教育同盟キリスト者推薦」、「全国高等学キリスト者推薦」に分けられます。
また、総合型選抜については「スポーツに優れた者」、「自己推薦」、「全国児童養護施設推薦」に分けられます。
その他の選抜には国内の受験生は利用することが出来ないものなので紹介を省きます。
全学部日程試験について、理工学部と社会情報学部B方式を除いた学部で英語の配点が高くなっていますので、英語対策はしっかりとするようにしましょう。
立教大学の特徴と入試情報
立教大学は1922年に設置されたミッションスクールで、「立大(りつだい)」と略して呼ばれることがあります。
偏差値は55~65です。
池袋と新座にキャンパスがあり、池袋では文学部・異文化コミュニケーション学部・経済学部・経営学部・理学部・社会法学部、新座では観光学部・コミュニティ福祉学部・現代心理学部の学生が学んでいます。
学生数は合計19,089人になります。
青山学院大学と同様おしゃれなイメージを持たれることが多い大学です。池袋キャンパスにあるモリス館はそのおしゃれなイメージを象徴するような建物で、ツタが絡まる赤いレンガ造りの建物は非常に印象的です。
立教大学の入試情報
立教大学には「一般入試」、「大学入学共通テスト利用入試」、「自由選抜入試」、「国際コース選抜入試」があります。
自由選抜入試とは、簡単に言えば自己推薦入試のようなものです。スポーツや学業面で優秀な成績を収めていたりする方を書類審査や面接その他の試験を通して選抜する入試方式です。
また、国際コース選抜入試とは異文化コミュニケーション学部と社会学部、法学部国際ビジネス法学科で募集している入試方式で、外部の英語試験のスコアで基準を満たしている受験生を、小論文や面接試験などの試験を通して選抜する入試方式です。
東京理科大学の特徴と入試情報
東京理科大学は1949年に設置された私立大学で、SMARTの中では唯一の理工系総合大学です。「理科大(りかだい)」という略称で呼ばれることが多いです。
偏差値は、45~62.5です。
キャンパスは神楽坂と野田、葛飾、北海道長万部にあります。神楽坂キャンパスでは理学部第一部・理学部第二部・工学部・経営学部、野田キャンパスでは薬学部・理工学部、葛飾キャンパスでは理学部第一部・工学部・先進工学部、北海道長万部キャンパスでは経営学部国際デザイン経営学科の1年生が学びます。
学生数は合計15,954人です。
東京理科大学は、進級するのが難しい大学としても知られており、毎年1割程度の学生は留年してしまうそうです。
東京理科大学で進級するのが難しい理由として、東京理科大学が「関門制度」という独自の制度を設けていることが挙げられます。関門制度は、いくつかの科目に合格しなければ次の年次に進級できないという制度です。また、毎週40~50枚のレポートを書かされる授業もあるようで、このような授業のハードさも要因の1つだと思われます。
しかし、このように厳しい環境だからこそ学生は研究者としての高い能力を身につけることができます。
東京理科大学の入試情報
東京理科大学の入試には、「一般選抜」と「学校推薦型選抜」、「社会人特別選抜」、「帰国生入学者選抜」、「外国人留学生入学試験」、「国際バカロレア入学者選抜」があります。
一般選抜には「グローバル方式入学試験」というものがあります。この入試方式は、東京理科大学で行われる英語以外の2科目の試験の得点に英語外部試験の点数を加算するというものです。
TEAP利用入試と同様、英語外部試験は複数回受験することが出来るので英語が苦手だという方はチャレンジする価値のある入試だと思います。
SMARTを狙うのにおすすめの予備校
SMARTは、大学群自体の知名度はあまりありませんが、それぞれの大学は全国的に有名で難易度も非常に高くなっています。また、私大定員が厳格化された影響もあって近年SMARTの入試倍率は上昇傾向にあります。
ですので、受験生はただ勉強の量をこなすだけではSMARTに合格することは出来ません。出来る限り効率的に勉強すべきです。
しかし、大学受験をした経験がないという方が独学で勉強するのは簡単ではありませんので、そういった方は塾や予備校を利用するのがおすすめです。
ここでは東進・河合塾・駿台・武田塾の4大予備校の中でも、これから偏差値を上げてSMARTに合格を果たしたいと考えている方におすすめの予備校を2校ご紹介します。
武田塾
1校目は武田塾です。「授業をしない予備校」として話題の武田塾では、授業が行われないのでSMART対策講座のようなものはありません。
しかし、武田塾で行われる勉強方法はこれから偏差値を上げてSMARTや早慶に合格したいと考えている受験生におすすめです。
具体的には、武田塾は授業を行う代わりに生徒の自学自習を徹底管理します。
具体的には、武田塾では生徒がしなければいけないことを毎日提示します。そうすることで、生徒が何の勉強をしようか悩むのに使う時間を削ります。
また、週に1回その週に学んだことを確認するためのテストが実施されます。このテストで合格点を出すことが出来なければ、次の単元に進むことが出来ませんので、生徒は常にテスト1週間前の高いモチベーションに勉強に臨むことが出来ます。
このような武田塾のカリキュラムでは、英文法については一般的や予備校の8倍のスピードで学習を進めることが出来ます。ですので、これからライバルたちを追い抜いてSMARTや早慶などの難関大学に行きたいという方には武田塾はおすすめです。
東進
2校目は東進です。
東進でもSMART対策講座のようなものは用意していないようですが、効率的に学習を進めたいと考える受験生にとって映像授業は魅力的です。
映像授業を受ける生徒は、集団授業を受ける時のように決められた場所、決められた時間に集合する必要がありません。好きな時間に好きな場所で授業を受けることが出来ますので、部活や習い事の後に勉強をしたいと考えている方も利用しやすいかと思います。
また、倍速機能を用いればより短い時間で内容を吸収することが出来ますし、集団授業では基本的に週に1度しか授業が行われませんが、映像授業では自分でいくらでも授業を受けることが出来ます。
しかし映像授業型の予備校では、生徒が予習をせずに授業を見たり授業を見て復習をしなかったりしてしまうことが多々ありますが、それでは入試で通用するような力を身につけることは出来ません。
ですので、東進のような映像授業型の予備校は、すでに勉強することに慣れていて、習慣的に予習復習をしている方におすすめだと言えそうです。
SMARTを狙うのにおすすめの予備校|まとめ
今回はSMARTのそれぞれの大学の特徴や、四大予備校の中でもSMARTを狙う受験生におすすめの予備校をご紹介しました。
おさらいすると以下のようなことが言えます。
・偏差値は45~67.5
・大学毎に様々な入試方式が用意されている
・おすすめの予備校は武田塾と東進
また、今回ご紹介した武田塾では「無料受験相談」、東進では長期休みに無料の「特別講習」を実施していますので、ぜひ活用してください。