大学受験のために勉強をする中で、どうしても解けない難問にぶつかったり、模試の結果が良くなかったりすると、「志望校のレベルを下げたほうがいいのかな…」という考えが頭をよぎりますよね。
今回は、志望校のレベルを下げるべきか悩んでいる方に向けて、志望校を下げても良い時期や、志望校を下げることによるメリット・デメリットなどをご紹介していきます。
人生を左右する選択ですので、ぜひこの記事を参考にしつつじっくりお考え下さい!
志望校のレベルを下げるべきかどうかの判断
まず結論からお伝えすると、志望校のレベルを安易に下げるのはオススメしません。
詳細は後述しますが、少なくとも夏や秋の段階で模試の結果や受験勉強の辛さを理由に志望校を下げるのはデメリットの多い選択と言えるでしょう。
なぜ志望校を下げるのか?理由を考える
「志望校のレベルを下げるのは良くない」とご紹介しましたが、多くの受験生にとってこれは当然の結論です。
しかし、精神的な負担やリスクが「レベルを下げざるを得ない状況」に追い込んでいるのもまた事実。
そこでまずは、なぜ志望校のレベルを下げようと思うのか、冷静に整理してみましょう。
- 模試の判定結果が良くなかった
- 勉強の進捗具合が芳しくない
- 将来の目標が変わってきた
- 経済的な理由
など様々な理由が考えられますが、それらの理由は本当に志望校を下げることでしか解決できないものでしょうか?
冬休みに共通テストの得点率を10%以上アップさせる受験生いるように、勉強の仕方や頑張り次第で学力の問題の多くは解決可能です。
また国や大学の奨学金を活用すれば、経済的な状況も改善できるかもしれません。
受験が迫る中、不安になる気持ちも痛いほど分かりますが、一度冷静になって志望校を下げる理由や、その選択で得られる成果を考えてみるのがオススメです。
レベルを下げてよい場合もある
前述の内容に反するように聞こえるかもしれませんが、理由や時期によってはレベルを下げる方が良い場合もあります。
志望校のレベルを下げても良い主な理由は「やりたいことや将来の目標」によるものです。
行きたい学部の系統だけ漠然と決まっていて、とりあえずネームブランドのある大学を志望する受験生は意外に少なくありません。
将来について冷静に考えた結果、カリキュラムや授業内容、在籍する教授に惹かれて志望校のレベル(入試難易度)を下げるのは、前向きな選択ですので胸を張って問題ありません。
また、レベルを下げてもよいタイミングについては次の項でご紹介していきます。
今の志望校を諦めるべきか、それともこのまま目指し続けるべきか悩んだ際には、一度武田塾が開催する受験相談を訪れてみてはいかがでしょうか?
今まで多くの生徒を大学合格へと導いた武田塾では、『参考書ルート』と呼ばれる、志望校を目指すまでに行わなければならない学習ルートが用意されています。
これによって、今何が足りないのか、何をすれば志望校に手が届くのかなど、正直な目線で志望校を下げるべきか、目指すべきかを教えてくれます。
もちろん、受験相談後に武田塾に行くのも良いですし、受験相談で得た知識で自分の力で合格を目指すのも良いですので、一度プロに相談してみてはいかがでしょうか?
志望校を下げるべきタイミングはいつ?
理想を言えば下げない方が良い志望校ですが、とはいっても受験料や日程などの兼ね合いで、現実問題として下げなくてはいけないケースもしばしば…。
志望校のレベルを下げるのか上げるのか、学部や学科を変更するのか、その最終的な判断はいつ頃すればいいのでしょうか?
この項では志望校を下げる『時期』について解説していきます。
12月~1月がベストタイミング
夏の模試での結果が良くなかったとしても、まだ焦ることはありません。
国公立志望であれば共通テストの自己採点後に、最終的な判断をしましょう。
というのも国公立大学の場合は、最難関校を除いて問われる知識レベルに大きな差は無く、上位校を目指した受験勉強がそのまま別の大学の入試に役立ちます。
一方、私立大学が第一志望で共通テストを受けないという受験生は、12月ごろの模試の結果を受けて判断すると良いでしょう。
私立の場合は大学ごとに問題の特色や求められる知識レベルに違いがあるため、やや対策が必要になります。
とはいっても、英語や数学(入試方式による)など得点の核となる科目については上位校の対策が活きるため、それほど心配する必要はありません。
レベルを下げるタイミングが早すぎるとダメ
夏や秋など早すぎる時期に志望校のレベルを下げるのはNGです。
「夏の模試で思うような結果が出なかったので、すぐに志望校を下げる」という選択は、あまり良くないといえるでしょう。
模試というのはあくまでも目安なので、その結果だけで全てを判断する必要はありません。
模試の結果をもとに傾向と対策を練ってみたり、苦手分野の強化や勉強方法の見直しを図って、今後の学習方針を考え合格率アップを目指しましょう。
筆者の経験になりますが、冬に受験したセンター形式の模試から本番までの間で得点率を20%近くアップさせることも可能(66%→84%)ですので、早すぎる時期に諦めるのはもったいないです。
志望校のレベルを下げるデメリット
ここまで何度も「志望校のレベルは下げない方が良い」とお伝えしてきましたが、志望校のレベルを下げるデメリットとは何でしょう?
志望校のレベルを下げた際に考えられるデメリットは以下の通りです。
- 勉強のモチベーションが下がる
- 後悔をしてしまう可能性がある
- 目標を下げるクセがついてしまう
デメリット①勉強のモチベーションが下がる
最も大きなデメリットになるのが、志望校のレベルを下げることで勉強のモチベーションも下がってしまうことです。
その大学に行きたい!という気持ちは、辛い受験勉強を乗り切る大きな原動力です。
逆に志望校を下げたことで生じる「第一志望じゃないしな…」という負の感情は、受験勉強のあと1問/あと1分をやり切れない理由になってしまいます。
また現実的な問題として、志望校のレベルを下げるのは”その大学を目指して勉強し続けてきた受験生と戦う選択”であり、実は生半可な気持ちで挑めるものではありません。
デメリット②後悔をしてしまう可能性がある
志望校を下げることで合格率は確実に上がりますが、入学後に後悔してしまう可能性も発生してしまいます。
「本来行きたかった大学を諦めた」というような後悔を抱えながら、大学生活を送ることになるかもしれません。
元々行きたかった大学に合格した同級生を見て、「あの時あきらめなかったらもしかすれば…」と苦悩するかもしれません。
『志望校を下げる』ことを前向きな選択として捉えることができない方には、デメリットが大きいでしょう。
デメリット③|目標を下げるクセがついてしまう
人間は楽な方へ流されてしまう生き物です。
一度目標を下げてしまうとズルズル目標を下げてしまい、気が付けば最初の志望校よりも2ランク・3ランク下の大学に通うことにといったケースも少なくありません。
また逃げグセは、受験だけでなく就活や転職など人生の折に触れて影響を及ぼす厄介なクセです。
目標に向けた努力をする練習のつもりで、できる限り現在の志望校を維持することが望ましいです。
志望校のレベルを下げるメリット
前項では志望校のレベルを下げるデメリットをご紹介してきましたが、志望校を下げることにはいくらかのメリットもあります。
人生を左右する大きな決断ですので、メリットについても公平にご紹介していきます。
志望校のレベルを下げるメリットは以下の通りです。
- 合格の可能性が高くなる
- 成績上位で入学できるかもしれない
メリット①合格の可能性が高くなる
志望校を下げる最大のメリットは“合格の可能性が高まる”ことでしょう。
金銭的な要因や日程により受験校が限られている場合や、浪人したくない場合は、志望校を下げて確実な選択を取るのも1つの手です。
また「受験に対する不安から勉強が手につかない…」という受験生は、志望校を下げることで精神が安定することも多いです。
ただし先述の通り、その大学を目指して勉強してきた受験生との戦いになりますので、志望校を下げたからといって気を抜かず勉強を続ける必要があります。
メリット②成績上位で入学できるかもしれない
志望校を下げることで、成績上位で入学できる可能性があります。
大学によっては入試の成績上位者に向けて奨学金を提供する制度を設けている大学もあり、経済的な負担を軽減することができます。
志望校を下げてもいい?ダメ?ポイントは『下げる時期』|まとめ
いかがでしたか?
今回は、大学受験における志望校の選択、志望校のレベルを下げるべきかどうかについてご紹介しました。
自らの将来に深く関わってくる『志望校の選択』。
今の自分の学力だけを判断基準にするのではなく、志望校を下げるメリットとデメリットをしっかり理解し、幅広い視野を持って志望校を選択してください。
もしも、学力に不安があって志望校を下げようと考えている方がいらっしゃれば、
塾や予備校に通うことを検討してみてはいかがでしょうか?
独学の勉強だけでは、どうしても伸び悩んでしまうことがあるので、確実に学力向上に繋がります。
今回の内容を参考にし、後悔のない選択をしてくださいね。