人生の大きな節目といえる大学受験。
受験校の決め方は人それぞれですが、中にはどのように大学や学部を選べばいいか分からない方もいます。
偏差値や校風、立地など様々な判断基準がある中で、実際はどのように決めるのが正解なのでしょうか。
今回は、そんな迷える受験生のための志望校決定法をご紹介します。
大学を選ぶ判断基準と陥りやすいミス
まず、大学や学部を選ぶ際に用いられる判断基準をご紹介します。
皆さんはいつもどの”ものさし”を使って大学を選んでいますか?
基準①:大学・学部の偏差値
恐らく偏差値で大学を見ている高校生はかなり多いのではないでしょうか。
大学受験業界では偏差値帯が近いものを合体させた学校群なども複数存在しており、「MARCH」などは特に有名です。
50.0が平均となっていますが、有名大学となると偏差値は60.0以上の所がほとんどとなっています。
模試や判定などでも見かける機会が多いため、筆者が高校生だった時には周りに偏差値に憑りつかれた友達もいました。
数字だけで大学を見てしまうと、入学後の学問に熱量が注げないので就活などで苦労する例が多数報告されています。
基準②:大学のネームバリュー
大学を卒業して就職することを考えると、企業側が大学の名前を知っているかどうかというのは非常に重要です。
もちろん全国レベルで有名な大学に進学できれば万歳ものですが、受験はそんなに簡単ではありません。
「地元では有名だから」などといった理由で大学を選んでしまうと、「関東で就職したいのに自分の大学を誰も知らない」といった状態になってしまいます。
地元で就職するのであれば全く問題はありませんが、在学中に気が変わってしまうと厄介なことに発展する可能性があるので注意が必要です。
基準③:親族・知り合いが通っていた
これは特に兄弟姉妹のいる家庭で起こりやすいのですが、よく「○○も行っているから○○もこの大学に進ませる」といった現象が発生します。
在学中の不安がないという観点から誰しもが頷いてしまいそうな提案ですが、そこには大きな落とし穴が。
先に通っていた方はともかく、後から入ってくる弟や妹のやりたいことがその大学から大きく離れている可能性があるのです。
もし少しでもそういった気配を感じた兄・姉がいらっしゃいましたら、全力で止めてあげましょう。
大学を選ぶ際に本当に見るべきポイントは?
それでは逆に、大学を選ぶ際に重要な点は何なのでしょうか。
本当に見るべきポイントをご紹介します。
選び方①:大学のカラー
例えば理系の大学に進学する際、大学同士を比較すると同じ名前の学部でも内容が全く異なることがあります。
就職に力を入れているのか、研究に力を入れているのかは大学によって大きく異なるため、自分のやりたいことに沿った大学・学部を選ぶことが重要です。
また学問的な面だけではなく、大学自体の雰囲気を見ておく必要もあります。
真面目な人が多いのか遊び人が多いのか、自分がどの程度勉強したいかによって大学生活は大きく変化するでしょう。
オープンキャンパスなどが行われていたら、とりあえず参加するのが吉です。
選び方②:自分の将来と照らし合わせる
大学は、就職する前に通う最後の教育機関です。
4年間の生活を実りのあるものにしたい受験生の方々は、「自分が将来何をしたいか」にそって大学を選ぶことが最も重要と言えるでしょう。
〇例1,卒業後は公務員になりたい
~公務員試験合格者が多い大学にする。
〇例2,宇宙に関する研究者になりたい
~権威のある教授・研究室のある大学を探す。
上記のように大学の立地やネームバリューだけではなく長い目を持って選ぶことで、将来の選択肢を広げることに繋がります。
ちなみに日本で公務員を最も多く輩出しているのは日本大学で、宇宙に関して優れている大学としては東北大学などが有名です。
選び方③:金銭面
急に現実的な話題になりますが、大学に進学する際は必ず親と金銭面の相談をしましょう。
文系の学生を例に考えると、4年間の学費として国公立の場合は約200万円、私立の場合は400万円という大金が重くのしかかります。
実家から通うのか独り暮らしをするのか、奨学金は借りるのかなど、他にも相談すべきことは山盛りです。
「大学はみんな通ってるし、大丈夫なはず」などという甘い考えは今すぐ捨てて、いち早くスポンサーのご機嫌を伺いましょう。
自分で判断できない時はどうすればいい?
これまでは大学を選ぶ際に避けるべき判断基準と、考えるべきポイントをご紹介しました。
もちろんすぐに決まることに越したことはありませんが、全員が全員そのような決断を決められるわけではありません。
そこで、自分でいくら考えても決断が出ない方への解決方法をご紹介します。
解決法①:学校の進路担当に相談する
これが一番簡単な方法で、それは高校の進路担当の先生に相談する方法です。
ただこれは少し運の要素もあり、進学校であれば私立大学への進学を止められたり、「とりあえず医学部!!」のようなゴリ押しをかます教師がいることは否定できません。
もちろんその中にもその人の意見を尊重して応援してくれる先生もおり、そのために運と申し上げました。
相談する前は必ず、担当の評判などを確かめてから臨むようにしましょう。
解決法②:予備校の講師に相談する
「誰よりも受験知識に豊富な人」と聞いて誰を思い浮かべるべしょうか。
偏差値マニアの友達や高校の先生などを思い浮かべるかもしれませんが、正解は予備校の講師です。
進路に迷った時は、何年もの間受験生を導いてきたプロに相談するのが1番。
予備校によっては無料で相談をすることもでき、そのまま入塾してよりハイレベルな大学に挑戦するのもいいのではないでしょうか。
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まとめ|大学・学部選び方のすゝめ
今回は、「志望校の決め方が分からない!」というような方のためにおすすめの大学・学部の決め方をご紹介しました。
これを読むであろう高3の受験生には中々想像できないかもしれませんが、大学選びは人生における非常に大きな転換点です。
異性からモテたいから名の知れた大学を選ぶのか、それとも自分のしたいことに特化した大学を選ぶのか、どちらが有意義な大学生活を送れそうでしょうか。
18歳で考えるにしては難しいことかもしれませんが、一度真剣に考えてみることをおすすめします。