勉強し始めるのに腰が重い時やリラックスしたい時、通学している時などに「ながら勉強」したことがある人は多いですよね。
勉強を始めやすく、効率良く学習を進められるイメージがある「ながら勉強」。
ただし、ながら勉強にも”効率の良いながら勉強”と”効率が悪いながら勉強”があるので注意が必要です。
そこで、今回はながら勉強の効率的な方法・非効率的な方法と、ながら勉強のメリット・デメリットと、についてご紹介いたします。
この記事を参考に、ながら勉強のやり方を見直してみてくださいね。
ながら勉強とは
そもそも「ながら勉強」とは、その名の通り、勉強とは別の何かをしながら勉強することです。
そんな「ながら勉強」は学生時代に誰もが経験したことがあるのではないでしょうか。
とある調査では、デジタルネイティブであるZ世代の約9割が「ながら勉強」をしているという結果が出た程です。
そして、その効果には賛否両論があり、これまで様々な大学や機関が調査・研究を行ってきました。
ながら勉強は効果あり?
結論から述べると、ながら勉強は上手く取り入れることができると効果を発揮し、やり方を間違えると効果がない勉強方法と言えます。
というのも、ながら勉強をすることによって学習時間が増える、リラックスできるなどの効果があるためです。
その一方で、マルチタスクになってしまうことによって、かえって集中力の低下を招くなど逆効果になる可能性もあります。
そのため、ながら勉強を効果的にするためには適切な方法で取り組む必要があります。
効果のあるながら勉強をしたい人は下記で紹介する効率的な「ながら勉強」の方法を参考にしてみてください。
効率的な「ながら勉強」方法
前述の通り、ながら勉強は効率的な方法で取り組めば効果があるやり方です。
では、効率が良い「ながら勉強」とはどういった方法でしょうか?
ここからは、効率が良い「ながら勉強」を5つに分けて、それぞれご紹介していきます。
- 音楽を聴きながらの勉強
- 運動しながら勉強
- 寝ながら勉強
- 通学中など移動しながら勉強
- 入浴しながら勉強
①音楽を聴きながら勉強
ながら勉強の中で、最もポピュラーかつ人気なのが、音楽を聴きながらの勉強です。
音楽には、それぞれのジャンルによって様々な効果があります。
例えば、ロックなどのテンポが速い激しい曲は、闘争心を高める効果があり、勉強のやる気を上げてくれます。
クラシック・ジャズ・ヒーリング音楽などは、人間が心地よいと感じる「f/1ゆらぎ」の効果で、リラックスして勉強に臨めるでしょう。
このように、音楽は人間の脳に大きな影響を及ぼします。
また、自宅のリビング学習やカフェなど外での勉強において、不要な雑音などを排除する効果もあるため、音楽を聴きながらの勉強は作業効率を上げてくれる方法と言えます。
ですが、大きすぎる音量だったり、歌詞の内容が気になってしまうような音楽は、集中力が削がれてしまい勉強の効率が悪くなるため、注意が必要です。
②運動しながら勉強
声を出したり、軽い運動をしながらの勉強は、実はかなり効率的な勉強法と言えます。
運動と勉強は対照的なものではなく、とても密接に関係しています。
というのも、運動で筋肉を動かすことで、体と脳の活性化に繋がり、勉強の成果を上げてくれるためです。
そして、最も運動の効果が発揮されるのは、暗記系の科目です。
音読したり講義を聞きながら暗記系科目に取り組めば、記憶が動きと共にインプットされて脳への定着が期待できるでしょう。
③寝ながら勉強
人間の脳は、一日の活動の記録や情報の整理を寝ている間に行い、蓄積させていると言われています。
そのため、睡眠中の脳は記憶の定着にうってつけであると言うことができます。
ただ、寝ながらの勉強といっても、問題集を解いたり参考書を読むことは当然できないので、英単語の睡眠学習などがおすすめです。
睡眠学習用の教材などもありますので、気になる方はチェックしてみましょう。
このように、睡眠時間を勉強時間として活用できるので、効率的なながら勉強と言えます。
④通学中など移動しながら勉強
通学中など移動しながらの勉強も効率的なながら勉強として挙げられます。
移動に電車を使っている場合、電車に乗っている間やホームで電車を待っている間に勉強をすることができますよね。
そういった移動中に「待ちながら」「移動しながら」勉強することによって、時間を効率的に使えるのでおすすめです。
また、限られた時間の中で勉強をすることは集中力が途中で途切れないというメリットもあります。
⑤入浴しながら勉強
効率の良いながら勉強の4つ目として、入浴しながらの勉強が挙げられます。
湯船に浸かりながら勉強をすることで、リラックスしながら勉強することができます。
また、毎日行うことである入浴を学習時間に充てることで、学習習慣の定着を図ることが可能です。
このように、1日の中での学習機会を増やすことができるという面で効率的なながら勉強であると言えます。
非効率な「ながら勉強」方法
ながら勉強には効率的に勉強ができるというメリットがありますが、やり方を間違えるとかえって非効率的な勉強になってしまう可能性があります。
そこで、この部分では非効率的な「ながら勉強」方法を3つ紹介します。
意味のない勉強時間を過ごさないためにも、効率の悪いながら勉強の仕方を知っておきましょう。
- テレビや動画を見ながら勉強
- 何かを食べながら勉強
- スマホを触りながら勉強
①テレビや動画を見ながら勉強
リビングで勉強している時やどうしても見たい生配信がある時など、ついテレビや動画を見ながら勉強した、なんてことはよくありますよね。
しかし、この方法は効率が良い「ながら勉強」とは言えません。
というのも、前章でご紹介した「音楽を聴きながら勉強」とは違って、テレビや動画は情報量が多すぎるためです。
脳は入ってきた情報を勝手に処理しようとしてしまうため、テレビや動画といった視聴コンテンツは、勉強するために必要な脳の処理能力を低下させてします。
そもそもテレビや動画は、情報を伝えるためのコンテンツなので、ながら勉強には最も適さない方法と言えます。
また、テレビや動画の映像は見ずに音だけ聞くという行為もおすすめできません。
②何かを食べながら勉強
ガムやチョコを食べながら勉強するという行為は、意外に思われるかもしれませんが、勉強の効率を下げてしまうことに繋がりかねません。
というのも、何かを食べる時、人は意識をしていなくても「食べる」という行為に集中してしまうからです。
噛んだり飲み込んだりする行為が、勉強の集中力を低下させるため、効率が悪い「ながら勉強」だと言えます。
お腹が空いたときや口さみしい時は、休憩時間にして食事を摂るなど、勉強と離れることがおすすめです。
③スマホを触りながら勉強
最後のNG行動は、スマホを触りながら勉強です。
こちらに関しては言わずもがなだと思いますが、スマホは欲望の塊であり、勉強の邪魔をする存在であるため、スマホを触りながら勉強することは、ほぼ不可能と言っても過言ではありません。
中には、勉強に役立つアプリや辞書などを活用している方もいると思いますが、そういった方は注意が必要です。
ついSNSを開いてしまったり、動画を見始めてしまわないよう、例えば機内モードにしてスマホを活用してみたり、可能であれば勉強用のスマホを用意してみても良いかもしれません。
ながら勉強のメリット
ここまで効率的・非効率的な「ながら勉強」の方法をそれぞれご紹介してきましたが、効率的な「ながら勉強」をするメリットをより詳しくご紹介していきます。
効率的な「ながら勉強」をするメリットは大きく4つのメリットに分けられます。
- リラックスできる
- 効率的に時間が使える
- モチベーションアップに繋がる
- 勉強に集中しやすくなる
リラックスできる
ながら勉強のメリット1つ目は、リラックス効果が期待できることです。
例えば、「ヒーリングミュージックを聴きながら」や、「アロマの香りを嗅ぎながら」の勉強は、脳のストレスを和らげてリラックスした状態にしてくれます。
「もっともっと勉強しなければいけない」というような過度なストレスがかかった状態は、勉強のパフォーマンスを下げかねません。
そのため、適度に集中し、適度にリラックスすることで、勉強のパフォーマンスを最大限に引き出すことにも繋がります。
時間を有効に使える
ながら勉強のメリット2つ目は「時間を有効に使える」という点です。
「通学中に電車で移動しながら」「お風呂に入りながら」などのながら勉強は、同時に2つのタスクをこなすことができるので、時間を有効的に使うことに繋がります。
また、通学や入浴など、毎日必ず行うことをしながら勉強を行うと、勉強習慣の定着や1日の勉強時間を長くすることを可能にします。
モチベーションアップに繋がる
ながら勉強のメリット3つ目は「勉強のモチベーションアップに繋がる」という点です。
勉強が大好きで得意!という人は、どれくらいいるでしょうか?
多くの人にとって勉強は苦手で億劫なことですよね。
そんな苦手な勉強をする時に、好きな音楽や好きな香りがあれば、多少なりともモチベーションが上がるのではないでしょうか。
勉強が苦手な人は、好きな事をやりながら勉強することで、勉強をしている時の億劫な気持ちを和らげるでしょう。
また、「○○を聴けば勉強するモードになる」といった効果も期待できます。
勉強に集中しやすくなる
ながら勉強はやり方に注意すると、勉強に集中しやすくなるというメリットをもたらします。
なんだか落ち着かない時や周囲の雑音が気になる時など、歌詞のない音楽を聴きながら勉強をすると集中しやすくなりますよね。
他にも、「電車に乗りながら」「お風呂に入りながら」勉強すると、区切られた時間の中で勉強するので、集中しながら勉強をすることができます。
ながら勉強のデメリット
効率的な「ながら勉強」でも、デメリットがあるので注意が必要です。
人によって捉え方は様々ですが、以下のようなことがデメリットとして考えられます。
- 長時間だと勉強の効率が下がる
- 本番におけるパフォーマンス力が落ちる
長時間だと勉強の効率が下がる
ながら勉強の最大のデメリットは、長時間の「ながら勉強」は集中力が削がれて効率が下がるという点です。
人間の脳は本質的にマルチタスクは適さないと言われています。
つまり、何かを同時進行で作業するよりも、一つのことだけに取り組んだ方が集中力を発揮できるということです。
ながら勉強は、短い時間であれば集中力を上げる効果が期待できますが、長時間の勉強になるとかえって集中力が低下してしまいかねません。
そのため、集中力を保ちつつしっかりと勉強したい人にとって、ながら勉強はおすすめの方法とは言えません。
本番におけるパフォーマンス力が落ちる
ながら勉強の2つ目のデメリットは本番におけるパフォーマンス力が落ちるという点です。
当然ですが、入学試験や学校の定期テストでは、音楽を聴くことはできませんし、体を大きく自由に動かすこともできません。
普段の勉強において、常に音楽を聴きながら勉強していた場合、音楽がない環境では周りの雑音や静寂などが気になってしまい集中できず、100%の実力を発揮できない可能性があります。
そのため、いつも何かをしながら勉強している人は、勉強だけに取り組む練習をすることをおすすめします。
ながら勉強の方法|まとめ
今回は、誰もが気になる「ながら勉強」について、詳しくご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
ながら勉強は適切な方法で取り組むと効果のある勉強方法ですが、やり方を間違えるとその効果は発揮されません。
効果的なながら勉強としては、「歌詞のない音楽をききながら」「運動しながら」「寝ながら」勉強することが挙げられます。
反対に、「テレビや動画を見ながら」「何かを食べながら」「スマホを触りながら」勉強するといったながら勉強は集中力を削ぎ、逆効果となってしまいます。
普段「ながら勉強」をしていてあまり集中できないと悩んでいる方は、やり方を見直してみるのも良いでしょう。
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