コラム

共通テストとセンター試験はどう違う?変更点と出題傾向を徹底解説!

2022年05月12日 2024年05月31日

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四大予備校比較

「センター試験が終わり、新たに共通テストが導入された」
とニュースで見たけれど、実際何がどう違うのかわからない…

共通テスト対策として、センター試験の過去問を使おうと考えているけれど、実際に有効だろうか…?

今回はそのように悩んでいる受験生に向けて、共通テストとセンター試験の違い、そして新たな出題傾向について徹底解説していきます。

センター試験とは?

パソコンで勉強する学生

センター試験とは正式には「大学入学者選抜大学入試センター試験」と呼ばれ、平成2年度か令和2年度まで国公立大学を対象として実施されていた試験です。

国公立大学を受験する受験生はもちろんですが、私立大学でもセンター試験利用入試が実施されるなど、国公立受験者に限らず高校3年生の約4割が受験する大規模な試験でした。

共通テストとは

参考書を手に持った女学生

2021年度からセンター試験に変わり、新しく導入されたのが大学入試共通テストです。
出題科目は6教科30科目で、受験科目は志望する大学によって異なるため、大学の指示に従って受験します。

一時は記述式の導入が検討されていましたが、現時点ではセンター試験と同様に全てがマークシート方式です。

なぜセンター試験は廃止されたのか

授業に参加する学生たち

新しく共通テストが導入されましたが、なぜそもそもセンター試験は廃止されたのでしょうか?

センター試験はよく練られた良質な問題が集まっているとの声も多かったのですが、一方で一部ではマーク式に特化したテクニックを使う受験生もおり、本質的な学力を測れていないとの声もありました。

また、先行き不透明で何が起きるかわからないこれからの社会を生き抜くには知識だけでなく、自ら問いを見出し、答えを導き出す力が必要であると国の方針が変わってきました。

そこで単なる知識や暗記力、小手先のテクニックではなく思考力・判断力・表現力を総合的に測る新たな試験が導入されることとなったのです。

センター試験と共通テストの違いとは?

勉強する学生

ここからは実際にセンター試験と共通テストがどのように違うのか、試験の実施要項の変更点を見ていきます。

現状の変更点は3点だけになりますが、今後また変更がある可能性がありますので、常にチェックするようにするといいでしょう。

実施要項変更点

センター試験から共通テストに変更されるにあたり、出題に何点か変更点があるため以下で説明します。

【配分時間】
・「数学Ⅰ」、「数学Ⅰ・数学A」:60分→70分に変更

【配点割合】
・英語:筆記200点・リスニング50点:リーディング100点・リスニング100点に変更
※ただし大学ごとに選抜に使う配点比率は独自に設定することが可能

【出題方法】
・リスニングの第3問以降が2回読み→1回読みに変更

また記述式の導入は見送られたものの、資料を読み込んだり、日常の課題をテーマにしたりするなど、思考力・判断力・表現力を問うような問題が増えました。

科目ごとの変更点

勉強をする女学生

試験の実施要項での変更点を見てきましたが、出題傾向もセンター試験から大きく変わりました。
科目ごとに試験の出題形式はどのように変わったのか、学習で意識をすべき点を説明します。

英語

センター試験の英語はリーディングパートとリスニングパートから構成されていましたが、共通テストではこれまでのアクセントや文法単体の問題がなくなり、リーディングパートの6問は全て長文に変更になりました。そして、リスニングは27問から32問程度に増加しました。

また後半のリスニング問題が2回読まれていたものが1回しか読まれなくなるなど、リスニングがやや難化していますが、この変更は帰国子女など英語が得意な人には有利にはたらくでしょう。

数学

数学は全体的にセンター試験よりも難易度が上がりました。センター試験では最初から式が与えられており、計算力だけで答えを導くことができましたが、共通テストでは自分で数式を導きだすことが求められ、しっかりと公式の意味を理解していないと解けなくなりました。

この問題の対策としては講義系の参考書で根本的な理解をした上で問題演習を積むことが求められます。

国語

センター試験は大問1が「評論」大問2が「小説」という流れでしたが、共通テストは大問1が「論理的な文章」大問2「論理的な文章と実用的な文章」と、出題される文章の範囲がより広範囲になりました。

後半の古文漢文に関しても問題量が増えましたが80分の時間制限は変わらないため、かなりの対策を必要とします。

また選択肢の聞き方が、「どの選択肢が正しいか」ではなく「最も適切か」に変わったので、以前のように消去式でなんとなく解くという解き方が通用しなくなっています。

センター試験の過去問は共通テスト対策に使えるか

勉強する学生たち

共通テストを対策するにあたって困るのが、過去問の少なさだと思います。
ここからはセンター試験の過去問は果たして共通テスト対策になるのかについて解説していきます。

英語

結論から述べるとセンター試験と共通テストの難易度はほぼ同じであるため、活用できます
ただ、共通テストはリーディングパートが全て長文問題のため、センター試験の大問1から3までは飛ばして、大問4以降の長文問題だけを解くようにしましょう。

目安は大問4から6までを35分から40分で解き終えることです。

数学

共通テストでは会話形式の問題で、それぞれの会話から必要な情報を読み取る、問題や日常事象に関する事柄から自分で式を組み立てる問題など、センター試験とは出題形式が大きく異なります。

そのため基礎固めの時期にマークになれるという意味で活用するのはいいですが、直前期は共通テストの過去問や予想問題集を使う方が無難でしょう。

国語

共通テストになり新傾向の問題が一部導入されましたが、問われる読解力は全体的にセンター試験と変わりません

マーク式特有の消去方式で解くのではなく、ひとつひとつの選択肢をよく考えた上で答えを選ぶことを意識してみてください。今後共通テストの出題形式に多少の変化があったとしても、本物の読解力があれば対処できるため地道に総合的な国語力をアップさせていきましょう。

共通テストとセンター試験の違い ❘ まとめ

これまでセンター試験と共通テストの違いについて解説してきましたが、共通テストでは問題の出題傾向も大きく変わり、浅い理解では解けない問題が増えてきました

共通テストで高得点を取るだけでなく、志望校に合格するためにも、本質的な学力を身につけることが合格の秘訣だということです。

時間をかけてでも1つひとつの単元をじっくり理解して本質的な学力を身につけましょう

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