東進ハイスクールや東進衛星予備校に入学を決めた人の中には、「講座があり過ぎて選べない」「講座選びで迷っている」、という人も多いでしょう。
東進には、大きく分けて直営の東進ハイスクールとフランチャイズ運営の東進衛星予備校があり、講座内容に違いがあるのか疑問に思われている方もいると思います。
東進ハイスクールと衛星予備校の違いや、おすすめの講座について解説しますので、講座選びの参考にしてください。
東進ハイスクールと衛星予備校の講座
東進でおすすめの講座を探している人の中には、東進ハイスクールと東進衛星予備校で講座が違うのか気になっている人もいるようです。
近くに東進ハイスクールと東進衛星予備校の両方がある人は、どちらを選べばいいのか迷ってしまうかもしれません。
まずは、東進ハイスクールと東進衛星予備校の主な違いや、選び方について簡単におさらいしておきましょう。
東進ハイスクールと衛星予備校の違い
東進ハイスクールと東進衛星予備校の大きな違いは、直営かFC(フランチャイズ)運営かです。
東進ハイスクールは、東進の本社が直営で経営しており、東進衛星予備校は全国の予備校をFC経営しています。
東進ハイスクールは首都圏や地方中核都市を中心に全国に98校ですが、東進衛星予備校は全国で1000校近くの校舎があります。
東進衛星予備校は、東進の講師の授業内容を全て映像授業で受講できますので、基本的に東進ハイスクールと受講できる内容に違いはありません。
基本的な講座の内容は同じで、あとは担当制や対面授業の運営などで、本社直営とFC運営の校舎ごとに違いがあります。
東進ハイスクールと東進衛星予備校の違いについて詳しくは、下記の記事も参考にしてください。
東進ハイスクールと東進衛星予備校は違う?本部とFCの違いとは?
東進ハイスクールと衛星予備校どっちを選ぶ?
東進ハイスクールと東進衛星予備校どちらを選ぶ方が良いのかは、住んでいる場所や優先したい事項によって人それぞれ違います。
近くに校舎があり、「有名講師の対面授業も受講したい」という人は東進ハイスクールの方が良いでしょう。
地方に住んでいる場合は東進衛星予備校になりますが、校舎ごとにサポート体制や自習室の充実度なども微妙に違うので、見学や無料相談などを活用してください。
東進の講座選びのポイント
東進の講座数は、科目ごとに通期と通年で数十から百を超える講座があります。
レベルや志望校に合わせて選択できるのは良いのですが、講座数が多過ぎてどれを選んでいいか分からない、と迷ってしまう人も多いようです。
あれもこれもと受講する講座数を増やし過ぎると、復習や自習に十分な時間をかけられず、返って逆効果になりかねません。
東進の講座の選び方について気をつけたいポイントを解説します。
講座の取り過ぎを防ぐために取るべき講座を絞る
講座の取り過ぎを防ぐために、取るべき講座を絞るように気を付けましょう。
受講する講座が多すぎると、ただ授業を受けることだけを優先するようになってしまい、消化不良を起こしたり、自習時間が足りなくなってしまう恐れがあります。
取りたい講座が多すぎる場合には、得意科目は少し上級レベルにするか自学自習を優先し、苦手科目の分を増やすなどの工夫をすると良いでしょう。
強化したい科目や苦手科目を洗い出す
講座を選ぶ前に、強化したい科目や苦手科目を洗い出しておきましょう。
受講したい科目数が多すぎる場合には、苦手科目や強化したい科目を優先して受講するのがおすすめです。
自分の中で優先順位をあらかじめ整理しておくと、講座選びがスムーズになり、効率的に選べるようになります。
行きたい学部や理系・文系で決める
行きたい学部や理系・文系の区別がはっきりしている場合は、それに合わせた講座選びを優先しましょう。
特に、東進では、東大・京大などのトップレベル校や医学部などの特殊な学部については専用の講座が用意されています。
医学部やトップレベル校の入試は、大学ごとに非常に特色があるので、専用のコースを受講した方が効率的に学べる可能性が高いです。
東進のおすすめ講座一覧・科目別
数学・英語・国語の3教科について、東進のおすすめ講座一覧をまとめてみました。
東進の講座はレベルや科目ごとに分かれていますので、ここでは基礎・標準・応用の3つのレベルに分けて、できるだけ文系・理系選択や志望校に関わらず受講しやすいコースをピックアップしています。
数学でおすすめの講座
数学のおすすめ講座を基礎・標準・応用の3つに分けて紹介します。
地方国公立大や日東駒専レベルの私立大学受験で数学を使う人は基礎編のコースを、理系で数Ⅲまでしっかり学習する人は標準・応用編のコースを選択しましょう。
数学|基礎編
講座名 | レベル |
---|---|
受験数学Ⅰ・A/Ⅱ・B(基礎)演習 | 3~5 |
入試頻出単元 ベースアップ数学Ⅰ・A | 3~4 |
入試頻出単元 ベースアップ数学Ⅱ・B | 3~4 |
「受験数学Ⅰ・A/Ⅱ・B(基礎)演習」は、数学に苦手意識がある人向けに1講につき1テーマに絞って集中的に学ぶことで、入試レベルの実戦力の養成を行うコースです。
90分×5回が1セットとなり、3名の講師が数学Ⅰ・A/Ⅱ・Bの主要分野についてテーマごとに分かりやすく解説し、実践演習を行ってくれます。
「入試頻出単元 ベースアップ数学」は、数学人気講師の志田晶先生による講座で、受験数学に必要な基礎固めをしたい人におすすめです。
数学|標準編
講座名 | レベル |
---|---|
受験数学Ⅰ・A/Ⅱ・B(応用)演習 | 5~7 |
受験数学Ⅲ(基礎)演習 | 4~6 |
上位国公立大対策数学Ⅰ・A/Ⅱ・B | 6~8 |
「受験数学Ⅰ・A/Ⅱ・B(応用)演習」は、中堅国公立・私立大学を目指す生徒向けに入試の典型問題の演習を通じて、数学的思考力を育てることを目的とした講座です。
「受験数学Ⅰ・A/Ⅱ・B(基礎)演習」と同じく、90分×5回が1セットとなり、3名の講師が数学Ⅰ・A/Ⅱ・Bの主要分野についてテーマごとに実践演習を行います。
「受験数学Ⅲ(基礎)演習」は、数学Ⅲの分野でテーマごとに実践演習を行う講座です。
「上位国公立大対策数学Ⅰ・A/Ⅱ・B」は、少しレベルが上がりますが、神戸大・筑波大・千葉大などの上位国公立大を志望する生徒向けの数学講座なので、旧帝大などを志望する生徒のためのステップアップ講座としても最適です。
数学|応用編
講座名 | レベル |
---|---|
受験数学Ⅰ・A/Ⅱ・B(難関)演習 | 6~8 |
難関国立大対策数学Ⅰ・A/Ⅱ・B | 7~9 |
数学の真髄-東大実践演習編-論証(文理共通) | 8~10 |
「受験数学Ⅰ・A/Ⅱ・B(難関)演習」は、難関大入試に対応できる応用力を完成させるための講座です。
「受験数学Ⅰ・A/Ⅱ・B」シリーズの基礎・応用・難関の3つのコースの最終版となっています。
「難関国立大対策数学Ⅰ・A/Ⅱ・B」は、松田聡平先生による、難関国立大学(数学Ⅰ・A/Ⅱ・B範囲)の入試問題に対応するための実戦的な演習コースです。
数学の最難関コースについては、大学別の対策コースをとるのがおすすめですが、青木純二先生の「数学の真髄-東大実践演習編-論証(文理共通)」は、志望校や文系・理系を問わず、数学的思考力を高めたい人におすすめの講義です。
英語でおすすめの講座
東進の英語で人気があるのは、安河内哲也先生と宮崎尊先生です。
英語は基礎的な文法や構文を身に着けていないと、応用編のような難解な長文読解演習についていけないので、少しでも不安がある人は基礎編や標準編のコースから受講を始めましょう。
英語|基礎編
講座名 | レベル |
---|---|
安河内哲也の基礎から偏差値アップ総合英語-基礎力練成①- | 2~4 |
飛翔のための英語表現(必修編)-総合演習- | 2~4 |
大岩秀樹のみんなの理系英語 ~Scientific English 未来への挑戦~【構文力マスター編】 | 2~4 |
「安河内哲也の基礎から偏差値アップ総合英語」は、英語の人気講師・安河内先生の基礎英語講座です。
あらゆるタイプの入試問題、特に共通テストにおいて得点が上がる方法が網羅されており、授業回数は90分×5回となっています。
「飛翔のための英語表現(必修編)」は、基礎的な語順・構文把握から英文法や熟語表現などまで、網羅的に学習できる人気コースです。
「大岩秀樹のみんなの理系英語」は、理系志望者のための英語講座で、重要な語彙・構文などにポイントをしぼって効率的に英語を学習できます。
英語|標準編
講座名 | レベル |
---|---|
安河内哲也の有名大突破!戦略英語解法-実力練成① | 4~6 |
渡辺勝彦の有名難関大〈逆転合格〉へのスーパー総合英語〈戦略実践編〉 | 4~7 |
入試英語@勝利のストラテジー(演習編) 重要構文の攻略 | 5~8 |
「安河内哲也の有名大突破!戦略英語解法」は、早慶上智・難関国立大二次試験向けの講座です。
実力錬成①では、英文の論理展開や設問解法を丁寧に解説してくれるので、長文読解から英単語・英熟語、英作文の習得までバランスよく学習できます。
「渡辺勝彦の有名難関大〈逆転合格〉へのスーパー総合英語」は、難関大に必須な速読法や英文法問題を素早く解く方法を学べます。
「入試英語@勝利のストラテジー(演習編) 重要構文の攻略」は、重要構文の復習と発展演習によって読解力まで高めることができるので、理系タイプの人におすすめです。
英語|応用編
講座名 | レベル |
---|---|
Tetsuya Yasu-coachs Top Level English -Practical Exercise- | 7~9 |
難関国立大総合英語-和訳・内容説明・要約の技術- | 7~9 |
難関国公立大リスニング対策 | 7~9 |
「Tetsuya Yasu-coachs Top Level English」は、安河内先生による「東進生トップ10%の生徒」に向けたハイレベル英語講座です。
東大や慶應大などトップ大学で実際に使用している英語テキストを用いて、ハイレベルな長文読解や英作文の演習を行います。
「難関国立大総合英語-和訳・内容説明・要約の技術」と「難関国公立大リスニング対」は、安河内先生と並ぶ英語人気講師・宮崎尊先生による講座で、難関公立大志望者の二次試験対策に向いています。
国語でおすすめの講座
国語の講座は、大きく小論文・現代文・古典漢文の3種類に分かれています。
文章を書くのが苦手な人や推薦型で論文提出が必要な人は、専門の講座を受講すると良いでしょう。
また、文系で難関校を志望している場合は国語で点差がつくことが多いので、古文漢文の問題で着実に点を取ることや、現代文の受験的な解き方をマスターして点数アップにつなげることが大切です。
国語|基礎編
講座名 | レベル |
---|---|
ベースチャレンジ小論文トレーニング | 1~4 |
現代文基礎トレーニング | 2~4 |
基礎からの的中パワーアップ古文 | 2~4 |
最近では、文系だけでなく小論文が必須の大学が増えており、「ベースチャレンジ小論文トレーニング」は、今まで全く小論文を書いたことがない生徒でも、テーマ型・課題型・データ型などタイプ別に小論文の書き方を学ぶことができるのでおすすめです。
「現代文基礎トレーニング」は、大学受験全般に通用する現代文の読解力を高める通期講座となっています。
「基礎からの的中パワーアップ古文」は、PART1~4まであり、基礎の基礎から古文を学びたい人や古文に苦手意識がある人に向いています。
国語|標準編
講座名 | レベル |
---|---|
小論文の基礎(実戦編) | 3~5 |
ハイレベル私大現代文トレーニング (総合演習) | 5~7 |
的中パワーアップ古文(標準編) | 1~3 |
「小論文の基礎(実戦編)」は、様々なパターンを用いた小論文の書き方を実践演習を通じて身につけます。
「ハイレベル私大現代文トレーニング (総合演習)」は、東進を代表する有名講師である林修先生による、早稲田・上智などの難関私大で出題されるレベルの問題を扱う講座です。
「的中パワーアップ古文(標準編)」は、「的中パワーアップ古文」の中級レベルコースで、難関私立・上位国立大レベルに要求される古文の知識や読解力を養います。
国語|応用編
講座名 | レベル |
---|---|
現代文記述・論述トレーニング (中間演習) | 7~9 |
総合型選抜・学校推薦型選抜対策講座 志望理由編 | 5~11 |
スーパーパワーアップ古文 | 7~10 |
「現代文記述・論述トレーニング (中間演習)」は、林修先生による通年講座「現代文記述・論述トレーニング」を受講し、記述・論述の基本をマスターした人向けの応用・発展講座です。
対象者は高3または高卒者のみで、難関私立大や国立大の文系学部で、ハイレベルな論述が必要とされる人に向いています。
文系・理系問わず、OA入試などで志望理由などの小論が必要な場合は、「総合型選抜・学校推薦型選抜対策講座 志望理由編」のコースを選びましょう。
古文の講座では、難関私立大学文系を目指す人は大学別の対策講座を、難関国公立大学文系を目指す人は、「スーパーパワーアップ古文」を受講するのがおすすめです。
東進ハイスクール&衛星予備校でおすすめの講座は?|まとめ
東進の講座について、講座の選び方のポイントや、数学・英語・国語の科目別におすすめの講座を紹介しました。
東進では科目やレベルに応じて百種類以上の講座がありますが、通期や通年で受講する講座は多くても15以内に押さえたほうが良いと言われています。
東進のHPでは、志望校のレベルや科目別に講座を検索できますので、記事で紹介したおすすめ講座と比較しながら、自分の学習習熟度や目標レベルに合わせて講座を選択しましょう。