国語科担当講師編
ひとえに国語を担当すると言っても、現代文や古文・漢文などそのジャンルは多岐にわたります。国語という教科は鋭い感性だけでなく豊かな語彙力を必要とする誇り高い学問です。
ここではジャンルの区別なしに各予備校で人気の国語科講師について紹介したいと思います。
フリーで活躍する有名講師の方もいらっしゃると思いますので、最新の在籍状況は各予備校へお問い合わせください。
武田塾は授業を行わないと君も知ってるだろ?武田塾講師の講師としての仕事は他の予備校とは大きく違うのさ!だから武田塾は最後にまとめて紹介するぞ!
駿台予備校
霜栄先生(現代文)は、客観性を重視した文章全体の構造理解を行う非常に現代文を理論的に解説していく授業を行います。
師の講義は「現代文が好きになる」と非常に好評で、駿台予備校を代表する実力派講師の一人に数えられています。
本を多く出版しており、一時には教育的に良くないとバッシングされたこともありましたが、師の著作の秀逸さは多くの大学教授や評論家が絶賛するほどです。
東進
永井玲衣先生(現代文・小論文)は、論理的思考力を身に付けられる授業が人気の女性講師です。
思考力の養成を専門とした哲学研究者でもあり、哲学的な思考から国語のみならず、全教科において通用する「論理的思考力」を徹底的に鍛える授業が行われています。
文系の生徒だけでなく、問題を読み解くのが苦手な理系生徒や、全教科満遍なくレベルアップしたいという生徒に向いている講師です。
河合塾
木村哲也先生(現代文)は、整合性を特に重んじた授業を行い解説時には不正解の選択肢はどこが違うのかまでしっかりと説明します。
前期・後期と授業が分かれている中で、前期には現代文を読み解く上での背景となる知識、後期には演習中心の授業とはっきりとした授業内容の切り替えが行われます。
師の講座は河合塾内でかなりの人気で、夏期講習2019では講座が設置されるすべての校舎で夏期講習が開講される前に定員に達し締め切られるほどだとか。
文系の河合と言われるゆえ文系科目の講座数が豊富であるが、特に木村先生の講座は人気が高いのじゃ!
英語科担当講師編
英語という科目は、国語と同じように多くの語彙力を要求されます。そのためか英語講師はどの予備校でも共通して様々な物事に興味津々で、圧倒的な知識量を持っています。
知識を深めていくことに貪欲であることで、講師として教鞭をふるう傍ら自身の知見を深めていくので授業の内容が年々向上していくようです。
河合塾
しぎょういつみ先生は、まさしく正統派とも言えるような授業を展開します。一つ一つを細やかに丁寧に解説し、特に配布されるプリントの丁寧さは後から見返しても理解できるほどだとか。
かなりの読書家で、多趣味。知識の引き出しが数多く、豊富な知識からくる雑学やマメ知識で授業を和ませることもあるようです。
駿台予備校
大島保彦先生は、駿台予備校屈指の人気講師でその授業は半分以上が雑談であることが有名です。たとえ授業が雑談で終わってしまっても補って余りあるほどに秀逸な内容のプリントを配布し、プリントさえあれば理解できるというのは駿台生の弁です。
雑談の内容も豊かな知識量に裏打ちされた教養的なもので、学びに対する好奇心を刺激するような話が多く、逆に学習意欲に繋がるんだとか。
東進
安河内哲也先生は、大きなジェスチャーと高いテンションで明るく楽しい授業を展開しています。師はなんとTOEIC4技能すべて満点の実力者で、そのネイティブスピーカーにも負けない類まれな英語力を生かし、英語が苦手な生徒に基礎を分かりやすく説明する授業を特に得意としていきます。
英語が苦手なあなたも安河内哲也先生にかかればイチコロでしてよ。
数学科担当講師編
数学は数字という果てのない美しさを追求する、理解されにくい孤高の科目。苦手と思う人も非常に多いでしょう。
そんな数学に対する忌避感や苦手意識を払拭するため数学教師は「どうすれば数学を理解できるか」試行錯誤しています。
それは予備校の講師たちも同じで、どんな予備校の講師よりも「より一等理解できる数学」を教えるために日夜励んでいます。
ここでは、四大予備校において数多く在籍する数学講師の中でも分かりやすいと評判の講師について紹介しようと思います。
東進
志田晶先生は、数学的な考え方を身に着けられるようなとても分かりやすい授業を展開していきます。
どれだけ数学に苦手意識を持っていたとしても、師の授業を通じて公式をただ作業として覚えるのではなく数学を解体していくための道具として手足のように使いこなせるようになります。
河合塾
生田健治先生は河合塾で教鞭を取って10年以上のベテランで、数学が苦手な生徒たちから絶大な支持を得ています。どうやって考えたらいいのか分からない、そんな生徒の頼れる味方で講習は締め切りとなることが多いようです。
雑談が授業中の三分の一を占めるようですが、内容は受験生を鼓舞するものであるため雑談目当てで受講する生徒もいるのだとか。
駿台予備校
雲幸一郎先生は数学受験業界でも名の知られた、駿台予備校を代表する実力派講師のうちの一人。かなりの毒舌家ではありますが、茶目っ気ある性格とどんな毒舌でも隠しきれない気遣いで駿台予備校内外問わず有名です。
師の授業は思考力を問うような分野に光るものがあり、単純に暗記した公式を使って解くのではなく、もっと数学の本質をつくことを重視した授業が展開されます。
数学を公式の暗記だけと捉えてはその先に進めないのだよ。
更なる飛躍のためには雲幸一郎先生の授業のように数学の本質というものを学ぶ必要がある、と言えるね。
基礎3教科以外の講師
多くの大学入試で用いられる基礎3教科に加えて、難関大学や医学部の受験では地理・歴史・公民の社会科系科目や化学・生物・物理の理科系科目を必要とする大学が多いです。
義務教育期間から続く基礎教科は学年のとともにそのレベルも緩やかに上昇してきましたが、社会系科目・理科系科目は中学と高校ではレベルの上がり幅がとても大きく、「高校生になって苦手になった」と感じる人も多いのではないでしょうか。
ここでは、教えるのも非常に難しい社会系・理科系科目担当講師のなかでも特に分かりやすいと評判の講師について紹介していきます。
東進
苑田尚之先生(物理)は、東進ホームページ内講師紹介のページに掲載されている写真で最も目立つ先生。その見た目のインパクトに加えて、かなりのぶっ飛んだ経歴の持ち主。
東進内外でかなりの知名度を誇り、特に受験生たちから「東進の裏番」「物理界のレジェンド」と呼ばれるほど愛されています。
師の授業は、難解な科目である物理を基本の法則から物理学の本質に導いていくように展開していきます。
駿台予備校
黒澤孝朋先生(化学)は、その端麗な容姿だけでなく講師としての高い実力も相まって非常に高い人気を誇る講師です。
初級クラスから最上位クラスまで幅広く授業を担当しそれぞれのクラスのレベルに合わせた丁寧な授業を展開しており、解説の際は身近なたとえを用いて分かりやすく解説するため、師の講義は締め切りが続出するほどだとか。
黒澤師は、レベルが大きく異なる全ての担当コースで高い解説力を発揮しているのだよ。つまり、どんなレベルの生徒でも皆満足している、ということになるね。
番外編:知名度EX
予備校講師という職業はその特殊性から受験生以外との関わりを持つことが無いように思われますが、実はそうではありません。
予備校講師としての側面だけではなくマルチな活躍をしている講師、あまりにも尖った個性故に予備校生以外にも広く知れ渡っている講師、高い実力を持ち各界の著名人に一目置かれている講師と、理由は様々でも多くの予備校講師たちの活躍をあらゆる人が知っています。
そしてそれは四大予備校の講師たちにも当てはまること。
ここでは理由に関わらず、広く世間に知られている講師たちについて紹介していきます。
駿台予備校
小林俊昭先生は駿台予備校内で最も生徒に親しまれているであろう英語科の講師です。
英語の文法理解をはじめとする多くの分野で非の打ちどころのない秀逸な授業を展開することに加えて、師のキャラクター性も予備校生に愛される要因です。
チョークの破壊本数の多さで有名で、2019年夏期講習では300本あまりのチョークを折ったと話題になるほど。
どうやら折ったチョークの数を数えている生徒がいるようで、師はその生徒のことを心配しており度々授業中に話題としているようです。
東進
東進を語る上で欠かせない存在である林修先生は現代文の講師です。塾講師としての傍らテレビ番組にも数多く出演しており、多岐にわたる分野で活躍しています。
多忙な身でありながら、講師としてもタレントとしても一流であるのは計り知れない努力の成果です。
遺憾なく発揮される圧倒的な知識量は、これまでの経歴からくるものだけではなくマルチに活躍している中で得た知見でもあります。
林先生は当然あなたも知っているでしょう?
「今でしょ!」が流行したのは2013年ですけれど、あなたたちが勉強の波に乗るのは今以外なくてよ!
武田塾の有名講師は?
どの予備校とも違う指導方針を持つ武田塾。「授業をしない」ために、武田塾の講師の立ち位置は他の3つの予備校とは大きく違います。
一般に予備校の講師の立場が「指導者」としての講師であるなら、武田塾の講師は「自学自習のペースメーカー」、あるいは「監査・管理役」としての立場にあるため真の意味では講師とは呼べないのかもしれませんね。
ここでは、武田塾が誇る2大巨塔と、話題のあの先生について紹介しようと思います。
林塾長
林尚弘塾長は武田塾の画期的な指導方針の生みの親です。
予備校に通っているにも関わらず成績がなかなか伸びなかったという自身の経験から編み出された「自学自習を管理サポートする」という手法。受験生の限られた時間を効率的に使い、最短距離で合格まで突き進むその指導でこれまで多くの生徒たちを逆転合格させてきました。
著書も多く出版する傍らで、武田塾塾長としてYouTubeに出演したりTwitterを通して受験生に寄り添ったりとその活躍は幅広いです。
おなじみ中森先生
武田塾教務主任として参考書ルートの開拓をしているのが中森先生です。
武田塾公式YouTubeチャンネルによく登場しているため、よくYouTubeを視聴する人であれば何度か見たことがあるかと思います。
特定の教科という枠を持たず、すべての教科の参考書を比較・参照しより精度の高い参考書ルートを作っていくという無謀ともいえる開発を担当し、それぞれの参考書ごとの使い方や単語の覚え方などの勉強法すら開発していく、武田塾の指導の基幹をなす人物です。
もりてつ先生
TOIEIC満点を89回以上たたき出したという驚異の英語能力を持った森田鉄也先生が武田塾教務部英語課課長に就任!
予備校講師としては勿論、YouTuberとしても名前の知られている通称もりてつ先生は、河合塾、四谷学院、東進としての講師を務め、現在東進を退職し『武田塾の教務部英語課課長』として就任されました。
チャンネル登録者数9.87万人を誇り、著書50冊以上、英語系資格所持多数という英語教師と言えばもりてつ!というほど認知度も高い先生です。
日本の英語教育は日常的に使えるようにならない。と批判し、あまり一般的ではない方法を用いて授業を進めていく楽しみながら英語を学べる指導方法に重きを置いています。
武田塾では指導はしないものの、参考書の使い方や学び方において今までとは一味違った効率的な学び方を教えてくれます。
林塾長自身の経験を生かした教えや思いが実った武田塾は、今や予備校の風雲児として各メディアでも取り上げられているのさ!
武田塾公式YouTubeチャンネルに出演する中森先生の発言はとてもシンプルで理解しやすいぞ!
まとめ
四大予備校における、各教科ごとの実力者を一人ずつ紹介してきました。
単純な講師の格としては、駿台予備校が圧倒的に高いです。
それは駿台予備校が長い歴史を持ち予備校として最大手であることで優秀な人材をヘッドハンティングしていることもあり当然と言えるでしょう。
予備校の持つ受験情報の量は、予備校界で老舗2大に数えられる河合塾・駿台予備校が他を圧倒します。この2校は独自の模試を持ちますし、何よりこれまで積み重ねてきたキャリアがあるためです。
東進や武田塾は確かに老舗2校と比べると深い歴史があるわけではないため、これまでの経験で蓄積されたノウハウはありません。しかし経験があるということは、これまでの経験に縛られるということです。
これまで取らなかった手法に対しどうにも臆病になってしまう老舗に対して、若手は新しいアプローチで顧客を獲得することができます。
東進と武田塾はどちらもその強みを発揮しています。
「映像授業のみ」や「授業をしない」それは大手が独占してきた予備校界隈に対する反撃の狼煙です。
それぞれが擁する優秀な講師に始まる四大予備校の戦いは、現時点では拮抗しています。