「模試の河合」の異名を誇る河合塾が、総力をあげて取り組んでいるのが「全統模試(正式名称:全国統一模擬試験)」。
その中の「全統共通テスト模試」は、大学入学共通テストの対策模試となっています。
大学入学共通テストは、国立大学受験の1次試験になっているため国立大学受験者は避けて通れない関門ですが、昨今では私大でも入試システムとして採用している大学が増加しています。
当然、受験する大学によって科目は異なる上に、同じ大学内でも学部・学科によって必要となる科目は異なります。
河合塾の全統共通テスト模試は、こうしたあらゆるパターンの受験生に対応できるようになっているのが大きな特徴の一つと言えるでしょう。
模試を有効的に活用して共通テストを制覇するためにも、その詳細をチェックしておきましょう。
河合塾の「全統共通テスト模試」とは?
大学入学共通テストは、筆記・論述タイプの試験ではなくマーク式の試験です。
その対策になる河合塾の「全統共通テスト模試」とはどのような模試なのでしょうか。
河合塾の模試の魅力は段階を踏んだ共通テスト対策にあり!
大学入学共通テストは、国立大学の1次試験に該当する試験であり、英語、国語、数学[数学①(数学Ⅰ・数学ⅠA)、数学②(数学Ⅱ・数学ⅡA)]、地理歴史・公民、理科[理科①(基礎)、理科②(発展)]の中から、受験生が志望校に応じて科目を選択する方式です。
試験日程は毎年同じ時期で、1月上旬(追試は1月末)と決まっています。
私学や国立2次試験が実施される2月期よりも前に実施されることから、勉強のスケジュール管理も大切になるでしょう。
河合塾が実施している共通テストのための対策模試は1年間に4回行われており、理科②の物理・化学・生物、地理歴史の世界史B・日本史B・地理Bに関しては、高3生の学習ペースに合わせて少しずつ範囲が広がるようになっているため、各回ごとに出題範囲が異なります。
そして、全4回の模試を通して全範囲を網羅するように作られています。
実は、河合塾には高2生対象の共通テスト対策のための模試「全統共通テスト高2模試」もあるのはご存知ですか?
さらに高1・高2が参加できる「大学共通テストチャレンジ」と題した、本番と同じ問題にチャレンジすることで共通テストの認識を深めようという趣旨のイベントもあります。
つまりジワジワと段階を追って対策していく日程を組んでいるのが河合塾の共通テスト対策であり、全統共通テスト模試はその中心的な位置の存在です。
また「マーク式」という本番のスタイルに準じて、当然、全統共通テスト模試もマーク式で行われるため、マーク式スタイルに慣れていくことができます。
河合塾が実施している共通テスト対策のための模試を全て網羅することは、共通テストのための勉強方法として有効的な手段の一つといえるでしょう。
受けるタイミングはいつ?
河合塾の共通テストのための「最初の模試」に該当するのが、高2の1月に受けられる「全統共通テスト高2模試(マーク式)」です。
2023年度は2024年1月28日が予定されています。(ただし、申し込み方によって日程変更あり)
同じ1月上旬実施の「全統記述高2模試」と合わせたドッキング総合評価を受けることができ、国立大学の最初の入試対策がここでできるようになっています。
出題範囲は高2での学習範囲に準じており、2年の終盤に自分の学力がどこまでついているのかを確認することができます。
そして、高3・高卒生は河合塾「全統共通テスト模試」という名称の模試を、年に3回受けることが可能です。
第1回は4月(2023年度は4月30日開催予定)、第2回は7月(2023年度は7月30日開催予定)、第3回は10月(2023年度は10月22日開催予定)となっており、全て同時期に実施される「全統記述模試」とドッキング総合評価が受けられるようになっています。(こちらも、申し込み方によって日程の変更があるので注意)
さらに、本番直前の仕上げの模試として位置付けられている「全統プレ共通テスト」があります。(2023年度は11月19日開催予定。日程は要確認)
つまり、高2の1月から高3の10月にかけて定期的に共通テストを見据えたマーク式の模試が受験できるようになっており、その集大成がプレ共通テストという流れです。
そしてそこから2ヶ月後が本番という段取りになっています。
高2の「全統共通テスト高2模試(マーク式)」から受験することが一番のおすすめですが、途中からでももちろん受けられるので、ご自身の都合と相談しつつ検討してみてください。
河合塾の全統共通テスト模試で共通テスト対策を行いましょう。
難易度はどのくらい?
ところで「全統共通テスト模試」のレベルはどのくらいなのでしょうか。
そもそも本番の「大学入学共通テスト」は、頭を抱えるほどの難問が出題されることはほとんどなく、難易度としては「少々難しい」くらいのレベルだと言われています。
よって河合塾の「全統共通テスト模試」も同レベルの問題が出題されます。
ただし、科目によっては問題数が多いものもあるため、問題文を読み選択肢を確認したら、その中から素早く正解を選んでマークしていく、というスキルが必要なのが共通テストの最大の特徴だといえるでしょう。
河合塾の「全統共通テスト模試」で出題される問題は、河合塾講師たちが研究と分析を重ね、近年の出題傾向も踏まえて作られています。
まずは、全統共通テスト模試を受けて本番の共通テストの雰囲気やマーク式のスタイルに慣れ、難易度を知り、自分の現時点でのレベルを把握することが大切です。
河合塾「全統共通テスト模試」の詳細は?
では河合塾「全統共通テスト模試」はどこで申し込みをするのでしょうか。
河合塾の模試は、基本的にはどの模試もインターネット申し込みとなります。
「全統共通テスト模試」の申し込みをする前に必要なことを整理しておきましょう。
どの所属から申し込むのかをチェックしよう!
河合塾の「全統共通テスト模試」は「個人・一般で申し込む方法」と「学校で申し込む方法」があります。
高校生は自分が把握してないだけで、在籍している高校で申し込みができることがありますから情報のアンテナをはっておきましょう。
また、在籍している高校から模試の案内があった場合は、河合塾に通塾していない方だけではなく、河合塾生やマナビス生の方も、学校を通して申し込むように河合塾は推奨しています。
その際は学校から「専用申込書」が配布されることがほとんどです。
配布された用紙の説明に従い、2次元コードを読み取って申し込みをしてください。
一方、高校からの案内がない河合塾生やマナビス生の方は、河合塾のHPより申し込みを行います。
そして上記のどれにも該当しない方は、個人(一般生)での申し込みになりますが、この場合もWeb申し込みとなります。
なお「一般での申し込み」に該当する方は模試の会場をどこにするのか(指定の公開会場での受験か、自宅受験か)を選択することもできます。
自宅受験を選択した場合、「全統共通テスト模試」に関しては、他の全統模試とは異なり、紙での問題冊子による受験ではなく、Web受験となるので注意が必要です。
ただし高2対象の「全統共通テスト高2模試」は、事前に紙での問題冊子を郵送してもらうこともできます。
しかし、その場合でも解答はWeb上になりますので注意してください。
いずれにしても学校での申し込みに該当しない方は、自分でインターネットでの申し込みになりますので、河合塾のHPをチェックしておきましょう。
6型まである模試のタイプをご紹介!
河合塾で「全統共通テスト模試」を受ける前に、自分の志望する大学・学科の入試にはどのような科目が必要なのか、事前に調べておくことは必須です。
例え志望大学が絞れていなくても、自分の受験で必要となりそうな科目は何か、あるいはどの科目で受験をするのかを決めておいた方がよいでしょう。
河合塾の「全統共通テスト模試」は受験科目の選択によって全部で6パターン(1型から6型)の種類があります。
そのため、模試を申し込む時に自分は何型で受験をするのかを把握しておかなければなりません。
1型・2型・3型は、英語にリスニングがある学校を志望する方、4型・5型・6型は、英語にリスニングがない学校を志望する方に向けたものです。
それぞれのパターンを簡単に紹介していきましょう。
【リスニングあり】
1型 | 国公立・私立文系(地・公2) |
---|---|
英語リーディング、英語リスニング、数学、国語、地歴・公民(2科目必須)、理科(3科目まで選択可) | |
2型 | 国公立文系・理系(地・公1)・私立文系・理系(地・公1) |
英語リーディング、英語リスニング、数学、国語、地歴・公民(1科目選択)、理科(3科目まで選択可) | |
3型 | 私立文系 |
英語リーディング、英語リスニング、国語 または英語リーディング、英語リスニング、国語、地歴・公民(1科目選択) |
【リスニングなし】
4型 | 5型・6型を除く型 |
---|---|
英語リーディング、数学、国語、地歴・公民(2科目まで選択可)、理科(3科目まで選択可) | |
5型 | 私立文系 |
英語リーディング、国語 または英語リーディング、国語、地歴・公民(1科目選択) | |
6型 | 私立理系 |
英語リーディング、数学 または英語リーディング、数学、理科(3科目まで選択可) |
1型は英語のリスニングのある国公立・私立文系用で、英語リーディング、英語リスニング、数学、国語、地歴・公民、理科となります。
この時、地歴・公民は2科目受験が必須、理科は、物理、化学、生物、地学から3科目まで選択することができます。
2型は英語のリスニングのある国公立文系・理系、私立文系・理系用で、英語リーディング、英語リスニング、数学、国語、地歴・公民、理科となります。
この時、地歴・公民は、世界史B、日本史B、地理B、現代社会、倫理、政治・経済、倫理・政治・経済から1科目を選択、理科は物理、化学、生物、地学から3科目まで選択することができます。
3型は英語のリスニングのある私立文系用で、英語リーディング、英語リスニング、国語という組み合わせか、英語リーディング、英語リスニング、国語、地歴・公民の世界史B、日本史B、地理B、現代社会、倫理、政治・経済、倫理・政治・経済から1科目を選択という組み合わせとなります。
4型はリスニングがない学校で、5型、6型にも含まれない学校を志望する方向けとなっており、英語リーディング、数学、国語、地歴・公民、理科となります。
この時、地歴・公民は、世界史B、日本史B、地理B、現代社会、倫理、政治・経済、倫理・政治・経済から2科目までを選択、理科は物理、化学、生物、地学から3科目まで選択することができます。
5型は英語のリスニングがない私立文系用で、英語リーディングと国語、という組み合わせか、英語リーディング、国語、地歴・公民という組み合わせです。
この時、地歴・公民は、世界史B、日本史B、地理B、現代社会、倫理、政治・経済、倫理・政治・経済から1科目を選択します。
6型は英語のリスニングがない私立理系用で、英語リーディングと数学、という組み合わせか、英語リーディング、数学、理科という組み合わせです。
この時、理科は物理、化学、生物、地学から3科目まで選択することができます。
志望する大学によって科目がかなり異なりますので、必要科目の整理と、自分が何型で申し込めば良いのかを事前にしっかりと把握しておきましょう。
申し込み方法のまとめと今年度の日程は?
2023年度の全統共通テスト模試のスケジュールはほぼ決まっておりますが、会場によって実施日が異なることがありますので、申し込み後、ご自身でチェックが必要です。
参考までに「公開会場の年間スケジュール」を以下にお伝えしておきます。
【高3・高卒生対象】
模試名 | 試験日 | 申し込み受付開始日 |
---|---|---|
第1回 全統共通テスト模試 | 4月30日 | 4月3日 |
第2回 全統共通テスト模試 | 7月30日 | 6月21日 |
第3回 全統共通テスト模試 | 10月22日 | 9月20日 |
全統プレ共通テスト | 11月19日 | 9月20日 |
【高2生対象】
模試名 | 試験日 | 申し込み受付開始日 |
---|---|---|
全統共通テスト高2模試 | 2024年1月28日 | 2023年12月20日 |
料金はどのくらい?
模試の受験料金は申し込む時の所属(学校、河合塾生・マイナビ生、個人・一般)によって異なります。
学校からの申し込みの際には学校に問い合わせを、河合塾生・マイナビ生は、各所属校舎に確認してみましょう。
なお一般申し込みの受験生は以下の通りとなります。
【高3・高卒生対象】
模試名 | パターン | 料金 |
---|---|---|
第1回〜第3回 全統共通テスト模試 | リスニングあり(1型、2型、3型) | 7,800円 |
第1回〜第3回 全統共通テスト模試 | リスニングなし(4型、5型、6型) | 6,700円 |
全統プレ共通テスト | リスニングあり(1型、2型、3型) | 7,800円 |
全統プレ共通テスト | リスニングなし(4型、5型、6型) | 6,700円 |
【高2対象】
模試名 | パターン | 料金 |
---|---|---|
全統共通テスト高2模試 | リスニングあり | 7,300円 |
全統共通テスト高2模試 | リスニングなし | 6,200円 |
英語のリスニングの有無で料金が異なりますので、受験にリスニングを必要とするかどうかということだけでも、決めておいた方がよいかもしれません。
全統模試を受けるメリットと有効活用法
それでは、受験にあたって模試をどのように活用することが望ましいでしょうか。
そもそも、全統共通テスト模試を受けるメリットとは何でしょう?詳しく探っていきたいと思います。
全統共通テスト模試を受けるメリットとは?
すでにお伝えしたとおり大学入学共通テストはマーク式のテストです。
マーク式は、与えられた選択肢の中から「正解」を選んでいくスタイルであり、そこには「絶対の正解」が存在するため、ごまかしが全く効きません。
そして大学入学共通テストは、決して難解な問題がずらっと並んでいるわけではなく、むしろ基礎学力が必要であり、その土台がしっかりとあれば解答を導き出せるような問題が多いです。
つまり大学入学共通テストのための勉強は、基礎学力をつける勉強でもあります。
「全統共通テスト模試」は春から冬にかけ、3ヶ月ごとに行われる定期試験のようなものなので、その時々の自分の基礎学力がどこまでついているのかを測るチャンスとなります。
またマーク式は正誤がはっきりしているため自己採点もしやすいテスト方式で、間違えたところを自分の中で修正しやすいというメリットもあります。
自分の弱点や苦手なところはどこなのか、あるいは得意科目は何なのか、そういった部分を客観的に知ることが共通テスト対策に繋がります。
志望校に国立があるかないかに関わらず、あるいは志望校に共通テストが使えるかどうかというよりも、基礎学力を身につけることができるという視点で模試を受けてみるのもよいでしょう。
全統共通テスト模試を有効利用するためには?
全統共通テスト模試に関わらず、模試を受けたら受けっぱなし…という受験生の話はよく耳にします。
模試は受けただけでも達成感のようなものを感じるため、その気持ちは非常によく分かります。
ですが、受けた模試を今後の勉強に役立てなければ、せっかく模試を受けてもあまり意味がありません。
では具体的にはどのように模試を活用することが望ましいのでしょうか。
それは…「模試の徹底した復習」です。
復習に勝る方法はありません。受験に勝ち抜くには「己を知ること」が最も大切です。
「己を知る」とは、自分は何が得意で、何が苦手なのかを知ることでもあります。
それを教えてくれるのが「模試」です。
模試が終わったら、どんなに疲れていても、どんなに誘惑があっても、自分を律して自己採点を丁寧に行いましょう。
そして間違いがあったら、そこをノートなどに書き出し、自分は何を間違えたのかをチェックします。
あるいはマーク式ではありがちな「たまたまの正解」も要注意です。
マーク式は正誤がはっきりしているので、自己採点で答えも同時に知ることができるわけですが、ここで大切なのは、本当の意味で「正解」を理解しているかどうか自問自答することです。
怪しいと思った問題は、どうしてその答えなのかを参考書などを使って自分で納得できるところまで調べましょう。
調べても分からない場合は、学校の先生や塾講師に聞いてみることも大切です。
正誤が明確なマーク式は解答を覚えてしまうことも可能なので、模試を上手に使い、徹底して「自分の学力」にしていきましょう。
河合塾の全統共通テスト模試|まとめ
河合塾の全統共通テスト模試は、高2で受けられる「全統共通テスト高2模試」から始まり、「プレ共通テスト模試」まで、全5回もある大学入学共通テスト対策に特化した定期試験です。
模試は受験生にとっては大学選びをするための指針となる貴重なテストであり、自分の学力を知るチャンスの場でもあります。
さらに全統共通テスト模試は、自分の基礎学力がどこまでついているかのを客観的に教えてくれる模試であり、模試を丁寧に有効活用することで基礎学力のアップにも繋がります。
河合塾の全統共通テスト模試をうまく使って、大学入試で成功を掴みましょう!