大学の受験料や予備校代のことを考えると、浪人生でも勉強と並行してバイトをしたほうがいいのかなと悩んでいる人もいることでしょう。
自宅にて独学で学習を行っている浪人生の中には、外の刺激や仲間を求めてバイトを探す人もいますが、バイトをすると金銭面の不安や孤独感が払拭できる一方、限られたエネルギーを少なからず勉強以外に取られてしまいます。
最大のゴールである大学合格を実現させるため、本当にバイトをする必要があるかどうかをしっかり見極め、注力する対象を絞っていきましょう。
当記事では浪人生がバイトをするメリットとデメリット、浪人生におすすめのバイト先の選び方について解説します。
浪人生がバイトをするメリット
浪人生のバイトにはメリットとデメリットが表裏一体でどちらも存在し、良い方向に作用するか否かは個人の環境や性格に大きく左右されます。
総合的に見ると、大学受験はどれだけ多くの問題を解いて解法や思考法を身に付けられるかであり、そう考えると勉強量が減ってしまう以上、浪人生のバイトを積極的に推奨することはできません。
メリットとデメリットをしっかり踏まえたうえで、自分に合ったタイムスケジュールを組んでください。
まず、浪人生がバイトをするメリットは大きく分けて
「身体を使うバイトであれば体力が付くこと」
「人との関わりによって精神的に満たされること」
「金銭面の不安が解消されること」
「上手にスケジュールを組めば勉強のよい息抜きになること」
が挙げられます。
浪人生がバイトをするメリット①身体面・精神面
バイトがもたらす心身面のメリットは、外での人間関係が活力となる点や適度に身体を動かすことがリフレッシュと体力増強に繋がる点です。
短時間シフトを組めるバイトを選ぶと、疲労が蓄積しない程度に働きながら人間関係のよい刺激のみを受けることができ、本業である学業に支障をきたすことなく、より健康的な生活を送ることも工夫次第で可能になります。
浪人生がバイトをするメリット②金銭面
現実的に状況改善が見込める具体的なアクションとして、金銭面のメリットは浪人生がバイトをする目的として上位を占めます。
自分の力で受験に関するお金を少しでも稼ぐことができれば自信に繋がりますが、働く時間を増やし過ぎないよう計画的にプランを練ることが最重要です。
浪人生がバイトをするメリット③スケジュール面
自力で規則正しい生活を送ることが困難な場合、朝のバイトで生活リズムを整えて一定量の勉強時間を確保するという手もありますが、浪人生が疲労度の高いバイトをしてしまうと勉強に手が付かなくなる恐れがあるため、細心の注意が必要です。
浪人生はつい生活習慣が乱れがちですが、バイトをすることで規則正しい生活を送れるのであれば、疲労度の高くないバイトを活用することをおすすめします!
浪人生がバイトをするデメリット
浪人生がバイトをするデメリットは、上記メリットの裏返しとも言えますが
「疲労が溜まること」
「トラブルや悩みが発生して消耗すること」
「自由に使えるお金が増えて遊んでしまうこと」
「学習スケジュールが崩れること」
があります。
ここからは浪人生がバイトをするデメリットについて解説していきます。
浪人生がバイトをするデメリット①身体面・精神面
どのようなバイトを行うにしても体力や気力を使うことは不可避であり、否が応でも計り知れないエネルギーと集中力を受験勉強に充てる必要のある浪人生にとって、これは耐えがたい痛手となります。
それでもなおバイトをする必要があると判断した場合のみ、自分の体力を見極めたうえで求人を吟味してください。
浪人生がバイトをするデメリット②金銭面
デメリットがないように思える金銭面ですが、自己裁量で使うことのできるお金には「バイト先で出会った人達と業務時間外に交際をしたり遊びに行ったりして、一点集中している現役の受験生や他の浪人生に後れを取る」という思わぬ落とし穴があります。
バイトで稼いだお金をどのように使うのかあらかじめしっかりと決めておくといいでしょう。
浪人生がバイトをするデメリット③スケジュール面
浪人生がバイトをすると
「オンオフのスイッチを入れ替える手間」
「タイムスケジュールを何度も組み替える手間」
が時間面で特にネックになります。
曜日や時間が固定でないバイトを選ぶと、集中している途中で学習が中断されるだけでなく、その度に勉強スケジュールを立て直すため非効率です。
選択の余地があるならバイトはしない
ここまで浪人生がバイトをするメリットとデメリットを述べてきましたが、結論としては選択の余地があり環境が許すのなら、浪人生は勉強時間を削ってまでバイトをするべきではありません。
基本的に使える時間は余すことなく勉強に充てたほうが「急がば回れ」で合格を手にし、その後でバイトを始めることもできるでしょう。
バイトをする場合の選び方
勉強と並行してバイトをすることを決断した場合、闇雲に探すのではなく
「自身の気質や体力に合う」
「朝の時間帯に固定で入れる」
「対人ストレスが少ない」
のようなポイントで求人をチェックするようにしてください。
具体的なバイト先の候補を以下にまとめます。
早朝シフトで入れるバイト
浪人生が毎日規則正しい生活を送りテキストや過去問の問題量を多くこなすためには、早朝シフトに入れるバイトを探すのが理想的です。
早朝から営業している
「コンビニやスーパー」
「ネットカフェや漫画喫茶」
「ファミレス」
などの中から選ぶと、学業中心のタイムスケジュールを組みやすくなります。
単発バイト
単発バイトを選択すると、模試前やラストスパートをかけたい時期はバイトを入れずに過ごすことが可能であり、かつその場限りで業務が終了するため人間関係のトラブルを避けやすく、日給が比較的高いというメリットがあります。
自分の調子のよい時にだけ働けることが魅力の単発バイトですが、体力を必要とする仕事も多いため、無理のない範囲で選択してください。
対人の少ないバイト
気力をあまり使わずにできて遊びの誘惑も減らすことができるのが、対人の少ない1人で黙々と進められるタイプのバイトです。
接客が発生しない
「工場」
「倉庫」
「清掃」
などが挙げられます。
在宅バイト
体力に自信のない浪人生や通勤時間をカットしたい浪人生には、家から出ずに行える在宅バイトという選択肢があります。
「試験の採点や添削」「データ入力」「在宅勤務可のコールセンター」などを選ぶと、意志力は求められますが、自宅での勉強と仕事の境界線が薄くなる分効率的に並行して作業することが可能です。
浪人生とバイト|まとめ
このように浪人生がバイトをするには「職場・時間帯・期間」において決め方のポイントがあり、目先の楽しさや手元に入ってくるお金に重きを置いてしまうと後悔する結果になりかねません。
自分のキャパシティと環境を今一度認識し、学業に悪影響を与えない道を模索してください。
【今後の進路を左右する重大な局面】は人生でそんなに何度も訪れるわけではないことを考えると、ひたすら目の前の課題に取り組むことで易きに流されない強靭な精神力を養い、孤独感さえも大学合格へのモチベーションに繋げることが重要です。